ヒロミ&岩城滉一のYouTube、なぜ人気? 車好きとして発揮する「唯一無二の存在感」

 ともに芸能界きっての車好きとして知られるヒロミと岩城滉一。30年来の遊び仲間でもある彼らの車関連の動画が今、芸能人YouTuber界隈で存在感を放っている。

 少し前まではタレントがYouTubeをやること自体が珍しく新鮮だった。そのため、有名芸能人が「モーニングルーティン」「歌ってみた」「メイクしてみた」といった定番企画をやるだけでバスっていた時期もあった。しかし、2020年のコロナ禍により、芸能人のYouTubeチャンネルが乱立したことで状況は一変。今は定番企画をなぞっていただけではなかなか日の目を見ることが出来ず、何らかのオリジナル性を打ち出さなければ、たとえ名の知れたタレントでも埋もれてしまう。それほど現在のYouTubeは競争が厳しい。

 こうした状況の中でも根強い人気を誇るのが、芸能人×車の動画だ。先日、平成ノブシコブシの吉村崇が4300万円のマクラーレンを購入及び納車したことをYouTubeで報告したことが話題となった。その動画の再生回数は150万再生超え。また、5月28日には中川翔子がメルセデス・ベンツを納車する動画を公開し、76万再生をマークしている(※再生数はいずれも6月30日時点)。

 とはいえ、車の納車は人気芸能人にとっても一大イベントだ。そう何度も繰り返せるようなことではないため、週単位で更新しなければ伸びないと言われるYouTubeにおいて、主力コンテンツとはなり難い。

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 そんなキラーコンテンツでありながらも、量産しにくい車動画を量産できる芸能人YouTuberこそ、ヒロミと岩城なのだ。彼らの強みは2人とも愛車のカスタムができること。ヒロミは自力もしくは車仲間との共作、岩城が親交のある業者への委託とやり方は異なるものの、いずれも、独自のこだわりを反映させた唯一無二のオリジナルカーを仕立て上げられる。

 バイクに独自のカスタムを施すタレントYouTuberは多いが、車にまで手を加えるタレントYouTuberは意外と少ない。独自性がカギを握る群雄割拠の今のYouTubeにおいて、車をカスタムできるスキルや知識、そして人脈を持っていることは非常に希少であり、強力な武器になり得る。

 また車のカスタム動画には、ビフォアからアフターまでを追いかける楽しみもある。視聴者は車が変化していく過程を見守ることに面白さを覚えるため、YouTuber側はボディカラーを変えたり、車高を上げたりとカスタムする度に進捗報告をすることで、動画を量産できるというわけだ。

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 そして何より、カスタムカー×有名芸能人のサムネイルは映える。思わずクリックしたくなる“映えるサムネ”をいかに作成できるかがYouTubeにおける再生回数の多寡を左右する。ヒロミと岩城の車をカスタムする動画の再生数を見る限り、遊びを愛するシブい大人の男が自慢のカスタムカーと一緒に移っているサムネイルは多くの人の心に刺さるようだ。

 ヒロミの車DIYのスキルも、岩城の車関係者人脈も、一朝一夕で構築できるものではない。おそらく今後も、競合が出にくいと思われる「車をカスタムできる芸能人YouTuber」という唯一無二のポジションにて輝きを放ち続けることだろう。

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