武藤遊戯、東方仗助の髪型を完全再現した動画が話題 二次元キャラのウィッグを手がける美容師に聞く「一番苦労したキャラ」とは?

 YouTubeには美容師がヘアセットについて教える動画が多い。そしてそのなかには、二次元キャラの髪型をセットする動画を投稿している人もいる。

 『遊☆戯☆王』の武藤遊戯や、『ジョジョの奇妙な冒険』の東方仗助など奇抜なヘアスタイルが特徴のキャラクターを髪型を再現した動画が話題になった、「BUMP 表参道」に勤務している美容師の“さとけん”の愛称で親しまれている佐藤健一さんのYouTubeチャンネル「さとけんHair Labo」。ウィッグを使用して髪染めからセットまで行い、二次元キャラの髪型を再現する動画を投稿している。美容師でもアニメファンでなくても、ついつい最後まで見てしまう“斬新な動画”を投稿する背景とは。本人に話を聞いた。

コロナ禍の隙間時間を活用

――佐藤さんがYouTubeに動画投稿するようになった経緯とは?

佐藤健一さん(以下、佐藤):最初の投稿した「【鬼滅の刃】甘露寺蜜璃の髪を美容師が再現してみた《コスプレウィッグ制作》」は2020年6月15日に投稿したのですが、当時はコロナ禍ということでお客様の予約が少々減っていました。「せっかく時間が空いたから有効活用しよう!」と考え、同じサロンにYouTubeをやっている美容師が何人かいるので、いろいろ話を聞きながら始めました。

【鬼滅の刃】甘露寺蜜璃の髪を美容師が再現してみた《コスプレウィッグ制作》

――もともとウィッグ作成はやっていましたか?

佐藤:はい。お客様のご要望で普段使いのウィッグやヘアドネーション用のウィッグを切ることはありました。ただ、現在投稿しているような二次元キャラのウィッグ作成は、YouTubeを始める前はやっていなかったです。

――以前から「二次元キャラのウィッグを作りたい」という思いはありましたか?

佐藤:あまりなかったです。友人の美容師から「鬼滅の善逸の髪型って再現できると思う?」と聞かれたことと、もともとアニメや漫画、ゲームが好きだったこともあいまって「二次元キャラのウィッグを作ってみるか」という気持ちになって始めました。

一番苦労したキャラには「27時間かけた」

――これまで一番苦労した髪型は?

佐藤:『遊戯王』の武藤遊戯ですね。髪の毛の色が何種類もあり染めるだけでも大変なのですが、セットも複雑。普段は4~5時間で完成するのですが、遊戯に関しては約27時間かかりました。(動画の演出用の小道具で)オモチャを改造してデュエルディスクも作成したため、髪型に関係ない時間もその内に入ってます。

【遊戯王】美容師が武藤遊戯を本気で召喚してみた《Yu-Gi-Oh!闇遊戯コスプレウィッグ》How to make Yugi Muto’s cosplaywig

――「やらなきゃ良かった……」という後悔はありましたか?

佐藤:好きな作品なので後悔することはないです。制作しながら「こうすればもっと効率良くやれたな…」といった反省は多々ありました。いい勉強になったなと思っています。

アニメキャラの髪型を再現するのが難しい理由は?

――「時間がかかりそう」という理由で保留にしているキャラはいますか?

佐藤:『プリキュアシリーズ』ですね。いろいろ物理を無視してる髪型ばかりなので保留にしてます。二次元キャラは重力・髪の生え方・毛量が現実的ではないこともあるので、髪型の構造を一から考えながら作ると時間はかかってしまいます。

――たしかに、言われてみれば現実的ではないですね。

佐藤:そうなんです。その点、コスプレウィッグであれば毛量を足すことができて自由に髪型を再現しやすいですし、着脱可能で「かぶったらこのキャラになれる」のほうが面白いかなと。

「自分が好きになれなければ、良いものは作れない」

――ウィッグを作るキャラは、どのように決めているのですか?

佐藤:YouTubeを始めた時期は『鬼滅の刃』が流行っていたため、鬼滅のキャラから動画制作をスタートしています。アニメやゲームは流行の変化が速いジャンルなので、自分の好みだけではなく、妻(嫁画伯)から「このキャラいいんじゃない?」と提案してもらい、動画にすることもあります。

――佐藤さんが知らない作品・キャラの場合もあると思いますが?

佐藤:その場合、アニメであれば全話見ますし、ゲームであればインストール・購入してある程度プレイします。そのキャラを好きになってできるだけ理解を深めてから作っています。なにより、キャラクターへの愛がないと視聴者さんに伝わるため、「中途半端な気持ちでは動画を作らない」と決めています。

――愛情がないと気持ちもノリませんよね。

佐藤:そうですね。元々自分が好きな作品のキャラ(最近だと『ジョジョの奇妙な冒険』等)のときはその作品を知らない方にも興味を持っていただけたら嬉しいので、自分が一番楽しんで作ってそれが伝わればいいなと思っています。



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