葛葉も注目する「音割れASMR」が話題のYouTuber・ダンダス バズを生み出した戦略や短尺動画にかける想い

「音割れASMR」はどうやって生まれた?

天然っぽい男性がASMR動画の音量間違えてたら絶対面白いと思った

ーー「音割れASMR」は、どういった経緯で生まれたのでしょうか。

ダンダス:先ほど言ったとおり「何かを大げさにやると面白い」と思っていて、そこで何を題材にしようと考えたときに、ASMR動画って、当たり前なんですけど音が小さいじゃないですか。ペットボトルから水を「チョロチョロ……」みたいな音で、「あれを倍の音量にして大げさにやったら絶対面白い!」と思ったのがきっかけです。

ーーネタが“降りて”来たんですね。

ダンダス:そうです。ちょっと天然っぽい男の人が出てきて、話題のASMRをやってみました、みたいなノリなんですけど音がやたらデカい(笑)。で、「音割れ」の面白さについてもう少し考えてみたんですけど、男の人って「大きい音ネタ」を好む傾向があるんじゃないかと思って。盛り上がるときもそうだし、パチンコの音とかも大きい。Twitterのお笑い動画とかも、「音割れハリーポッター(ハリー・ポッターの音楽を音割れにしている動画)」とかがすごく人気だったりする。極端ですけど、「音割れ」自体が結構好かれるんじゃないかなと思ってやりましたね。

――動画ではどうやって音を“割って”いるんですか? 単純に大きな音を出しているんですか?

ダンダス:実は、大きな声じゃなくても音割れは編集で作れるんです。音声を編集するソフトを使っていじって、あの音を出しています。

ーー収録中は、普通に喋っているんですね。

ダンダス:そうですね。普通の音量で喋っているデータがあって、それをあとから無理やり“割って”います。

ーーその動画も割れているバージョンと並べて見たら面白そうですね。

ダンダス:めちゃくちゃ面白いと思います(笑)。

――「音割れASMR動画」は、いきなりヒットしたんですか?

ダンダス:1本目はただメントスコーラをやる動画の音割れを作ったんですけど、次の動画を出す時に「あっ、ASMR動画を音割れにしたらいいじゃないか!」って思って作りました。その動画をTwitterにあげたら、そこから人生が変わりましたね。信じられないほどリツイートされて、VTuberの葛葉さんにもおすすめ動画で取り上げてもらったり、いろいろな著名人がいいねやリツイートしたりしてどんどん広がっていきました。

――登録者数は、音割れASMR動画の前後でどのくらい変わりましたか?

ダンダス:音割れASMR動画を出す前は、TikTokが登録者数29万人ぐらいで、YouTubeのチャンネル登録者数は1万人でした。音割れとガンギマリのネタを始めてから3〜4カ月でYouTubeが20~25万近くまで伸びました。TikTokはもう触っていないので伸びていないですけど、逆にTikTokに僕の動画がたくさん載るようになっている。だから、未だに街中でも「TikTokの人」って言われるんですよ。

――「音割れASMR動画」を踏まえて今の状況はどうですか?

ダンダス:変わりましたね! この前「SAWAYAN GAMES / サワヤン ゲームズ」さんとコラボしたんですけど、いままで僕がYouTubeで見ていた人たちと横に並ぶ感覚がすごく不思議で。YouTuberの方もそうだし、TikTokerの方もそうだし、SNSでも今まで「すごいなー」と思って見ていた方からフォローがきたりするので、不思議な感覚です。これが、今までやってきたなかで一番すごい感覚ですね。

サワヤン兄弟とASMRを撮ったが音量設定を間違えすぎてとんでもない動画になった。

――コラボのお誘いなども増えましたか?

ダンダス:もちろんコラボのご依頼は頂いているんですけど、全部はやらないようにしていて。というのも、自分のリスナーに合った内容を提供できる方としか、コラボしないようにしています。

――どんな方が、ダンダスさんの動画を楽しんでいますか?

ダンダス:高校生を中心とした、小学生〜大学生までの男性です。反対に、女性人気が全くないんですよ(笑)。

――どうすれば女性人気を獲得できると思いますか。

ダンダス:最近のYouTubeを見ていると、アイドル性を持った方がたくさん出ているじゃないですか。「コムドット」さんや「パパラピーズ」さんみたいな。一生懸命活動していることをファンに伝えて、応援していただくことを意識しながら活動する、ファンと一緒にストーリーを作っていければ、女性人気も増えるのかなと思います。

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