スマホってもうデジカメだよ……『Nothing Phone (4a) Pro』で楽しむカメラ趣味!

デザインでスマホ選びに一石
「Nothing Phone」といえば「ああ、背面が透明でメカっぽいスマホですよね。そうそうヘッドフォンも手掛けているよね!」とご理解の皆さんは、間違いなく日常的にガジェット情報をチェックする派のはず。その「Nothing Phone」からこの春にリリースされた『Nothing Phone (4a) Pro』について、詳細に……というより、いまどきスマホ最大の差別化ポイントと言うべき「カメラ」について見ていきたいと思う。
『Nothing Phone (4a) Pro』の価格は約8万円。世の中値上げ値上げとかまびすしい昨今ゆえ、スマホだって当然インフレ化が進んでおり、この値段はミドル級。いろいろ仕掛けがあったにしろ、実質ゼロ円なんて宣伝していたスマホ普及期が懐かしい。
- 『Nothing Phone(4a)Pro』。カラーバリエーションは3色を展開
「スマホのカメラが高画質化、高性能化したからカメラが売れなくなった」とマコトしやかに言われる。確かに数字面ではそうだが、しっかりホールドして撮ることができるボディ設計や、豊富な交換レンズによる表現の多彩さなどは、やはりカメラの独壇場。むしろ撮影フィールドをおもいっきり拡大してくれているのが現在のスマホカメラであって、両者は本来的にはタッグチームなのである。
さて『Nothing Phone (4a) Pro』のカメラって何ができるの?という気になるポイントをおさらいしてみよう。
カメラ機能はセンサーがキモ
デジカメのスペックを考えるとき、いちばん気になるのがセンサーサイズだ。鑑賞サイズが同じであれば、フィルムから引き延ばす倍率が低い方が高画質に、端的に言えばシャープさを損なわず鑑賞することができる。紙を大きな倍率でコピーしたら字がボヤけるのと同じ理屈だ。
その点、『Nothing Phone (4a) Pro』では1/1.56インチセンサーを積んでいる。これは実サイズでおよそ「9.6×7.2mm」。スマホ搭載としては大きなサイズである。
使用頻度の高い広角センサーには5000万画素相当のソニー製を採用。超広角センサーにもソニー製800万画素相当を、望遠センサーにはサムスン製5000万画素相当のセンサーを積む。インカメラ(セルフィーカメラ)と合わせて、合計4個の撮像センサーを内蔵しているわけだ。
レンズは3眼構成をとる。35ミリフィルムで24mm相当の画角となる「広角レンズ」、同じく15mm相当となる「超広角レンズ」。さらに80mmより向こうは「望遠レンズ」の出番である。

広角レンズは開放値1.88、超広角レンズは開放値2.2、望遠レンズでも2.9と明るく、また広角と望遠については光学式手ブレ補正も働くため、高感度との合体技で、多くのシーンで手ブレを防いでくれるだろう。
望遠は光学ズームに加えクロップズームもあり、これらを掛け合わせると「最大140倍」(!)を誇るが、テレビの中心をどんどん拡大してゆくようなものなので画質は段階的にキビしくなるし、もちろん手ブレの発生も増えるので、「どうしても」でなければ光学ズームでとどめておくのが吉だ。





撮影モード「もっと」で撮ろう
撮影モードはカメラの「プログラム」的な万能選手の「写真」、被写体の背景をぼかす「絞り優先オート」的な「ポートレイト」に加え、「もっと」という分かりやすいネーミングのこだわりモードがある。
- 「写真」と「ポートレイト」の表現の相違。主題としての釣り灯籠を際立たせた右が「ポートレイト」だ
「もっと」を選択すると、コマ落としのような動画「タイムラプス」や「スローモーション」、360°撮影ができる「パノラマ」など、おなじみのモードで遊べる。

さらに、選択肢の「エキスパート」を選ぶと露出補正、撮影感度、シャッタースピード、ホワイトバランス、フォーカスの各設定の調整ができる。カメラでいう「マニュアル」モードだね。

こうしたマニュアルでの調整ができなかったとしても問題はない。なんてったって、いまどきのスマホカメラは賢いのだ。しかし「エキスパート」で各項目の変化を目の当たりにし、その意味を知ることは、写真趣味に醍醐味をもたらす。つまり、気になるシーンを「単に記録する」ことから、「どう撮りたいのか?」への自問自答の始まりだ。
たとえば、日中、川面や滝を撮ったとする。スマホお任せなら、ビシっとシャープな写真が撮れるはずだ。だが、この水の流れを表現したいと願うなら、「エキスパート」モードでシャッタースピードを1/30秒、1/15秒などに遅くすれば、水の動きが撮れるだろう。いろいろ試してみると発見がある。だからカメラは趣味の王様なのだ。

オリジナル撮影モードで自分流の絵作りを
おまかせでちゃんと撮れるのはもちろんだが、どうしたらもっと『Nothing Phone (4a) Pro』のポテンシャルを活かして遊べるのか、と考えた時、やはり答えの一つは「オリジナルの撮影モード」を作ることだろう。撮影画面の一番下に、上向きの矢印「⌒」があるがここが、多彩な撮影表現の入口だ。
プリセット10種類のほか、自前の設定を追加できる。今回はタテヨコのない正方形フォーマットを選び、フィルムカメラのような粒状感をプラス。ややシアン方面に色味をチューニングし、焦点距離は80mmの中望遠に設定した。さらに「Nothing Phone」らしいドットマトリックスによるスタンプもONして、撮影日時、焦点距離、シャッタースピード、ISO感度を焼き込む(!)ことにした。

プリセットの中でもっとも気に入ったのがN0.6「B&W Film」だ。この上品な白と黒の世界描写は、墨絵の世界。超広角15mmで、目の前に広がるシーンを丸ごとパッケージするような写し方が合うと感じた次第だ。

英国流アソビ心満載の「Nothing Phone」
「Nothing Phone」は背面全面がクリアで内装回路がまる見えのデザインをまとって注目を浴びた。単に奇をてらったものかどうかはユーザーの好みに委ねられるところだが、高性能化は果たしたもののほぼ“手のひらに乗る一枚の薄い板”になってしまったスマホに個性を与えることには、間違いなく成功した。
- 同時発表となるフレンドリーモデル『Nothing Phone(4a)』は6万円弱。デザイン作法として、従来からの「Nothing Phone」らしさを継承している。『Nothing Phone(4a)Pro』は本体を金属素材とすることでタフネスと一層の高級感を表現した
このあたりが、かの「ダイソン」を生んだ英国らしい遊びエンジニアリングの底力であり、かつてパンクロックを生んだロンドンらしい、現状に「NO!」を突き付ける、反骨精神なのだろう。
ところで「Nothing Phone」を見ていると、チラチラと視野に浮かんでは消えるスマホがある。かつてauが販売した「FireFox」だ。クリアブラウンの樹脂カバーを通して内装回路が見える、これまた趣味性の高い一台だった。

OS自体が特殊であった「FireFox」とは異なり、「Nothing Phone」のOSはAndroidベースのオリジナルOSとのことで、ユーザーに不便や我慢(笑)を強いることはないはずだ。ユーザーの多い「おさいふケータイ」(Felica)にも対応している。
さて、続編としてモスバーガー夏の限定品「エビカツバーガー、海老エビフライバーガー」の発表会を『Nothing Phone (4a) Pro』でレポートするぞ! こうご期待。



































