活動不定期なカリスマYouTuber カルマの編集スタイルがYouTube界に与えた影響を考える
編集で“ツッコむ”スタイルを定着させた男
彼の編集は、自身を徹底的にディスっていくスタイルである。動画内でカルマがボケた際、ツッコむのは彼のテロップだ。
上述したように先月公開された動画は、平成フラミンゴと1日デートをするという企画だったが、彼が動画内で「1日俺は彼氏になる」と発言した瞬間、映し出されたテロップは「罰ゲームやん(こんな奴と付き合いたくない)」である。
また、別の動画でコラボ相手に叩かれ彼が画面からフェードアウトした際は、「汚物が消えました」とアンチでも思いつかないような過激な言葉で自分自身にツッコミを入れている。
このようにカルマは編集で自身に厳しくツッコんでいくため、視聴者からは「編集が一番のアンチ」と称されている。こういったツッコミが15秒に1回は現れるほか、字幕やBGMにもこだわっているため、さぞかし編集には時間がかかっていることだろう。
トークだけでもずば抜けたセンスを放つ彼が編集力をも武器にして、YouTube界で圧倒的な存在感を示している。最近ではこの編集スタイルをオマージュした動画も散見されるほど、彼の編集はYouTube界に影響を及ぼしているのだ。
カルマの編集がYouTuber界に及ぼす影響
先ほど、述べたように彼の編集は自身に厳しくツッコんでいくスタイルである。最近ではこのスタイルがカルマのチャンネル以外の動画でも見られるようになってきた。
また彼が動画内でよく使うBGMや、ツッコミをする際に流れる動画も他のYouTuberの動画で散見されている。加えて「カルマ 編集」とYoutubeで検索すると「カルマっぽい動画の作り方」と題して、カルマの編集を大々的に取り上げる動画が出てくるほど、彼の編集力には注目が集まっているのだ。
過去に、これほどまで動画の編集が注目されたことはあっただろうか。企画力がずば抜けているため、企画を真似されるYouTuberは過去にもいたが、編集で表立ってここまで大きな影響力を取り沙汰されるYouTuberはあまり例がない。カルマは、YouTubeの編集に一大ムーブメントを起こしていると言っても過言ではないだろう。
思えばYouTube創設期は、編集などほとんどしていない動画が多かった。あのヒカキンの10年前の動画をみてみると、字幕どころかカットもされていないものばかりである。このように昔は編集の重要度が低かったと言える。
しかし、現在はヒカキンは5秒に1回は効果音を入れ、チャンネル登録者数1000人に満たないYouTuberでも凝った編集をするなど、動画の加工が当たり前になり、重要性も増してきた。そんな時代の中、カルマはYouTube動画の編集技術でも、一際注目を浴びている。彼の編集の影響力はどこまで広がっていくのだろうか。
今後もカルマは唯一無二の編集で視聴者を楽しませるだけでなく、YouTube界のトレンドを作り続けていくに違いない。