『彼とオオカミちゃんには騙されない』最終話ーー“オオカミちゃん”、そして“彼”は誰?すべてが明かされた衝撃のラスト

『彼とオオカミちゃんには騙されない』最終話

 この四角関係の渦中にいたゆなとレオは、サスケが“彼”であることに気が付き心を痛めていた。ゆながサスケに使った月LINEでは“自分が勝手に考えていることだけど”としたうえで「泣けよ、君が」と伝える名シーンが生まれた。そして、レオはまゆを月LINEで呼び出し、サスケが全部をわかったうえで立ち振る舞っているが、“限界が来てるんじゃないか、誰かに気づいて欲しいんじゃないかなと思う”と話した。さらにまゆに対しても、「(もしサスケが“彼”だった時に)まゆの整理が追いつかないと思って」と“余計なお世話になるかもしれないけど”と言いながら、自身の推測を最終告白前にまゆの耳に入れたことが明かされた。レオはまゆの脱落以前、サスケに「お前、訳ありじゃないん?」と意味深な質問をしていたが、そのころからきっとレオの中でサスケに“彼”フラグが立ち始めていたのだろう。

 サスケは後に「自分が最後まで“彼”でいられたのは2人のおかげ」だとレオゆなに向けて手紙に記していた。みんなが“オオカミちゃんは誰だろう”と思いながらも恋愛に励む姿は時としてサスケからすれば呑気にも見えたかもしれないし、自分だけが“オオカミちゃん”以上に全容を知ってしまっているなか、白けてしまわず「それはそれ、これはこれ」と切り替え、共同作業や恋愛のあれこれに参加することは時に心身ともに消耗することだったかもしれない。“なぜ自分だけがこんなことを?”“本当に自分の立ち回りはこれで正しいのか?”と様々な思いが過ぎ、さらには女子側の“オオカミちゃん”であることの苦悩まできっとわかってしまうからこそ、なおのこと身が裂かれる思いもしたことだろう。その“選ばれてしまった”自身の境遇に、どこかで気が付き見守ってくれている人がいるということがどれだけサスケにとって救いになったか。「大丈夫だから、僕は何も辛くないから」と言うサスケに、「もっと早く気づいてあげてれば良かった」と涙するゆなのやり取りは、涙なしには観られなかった。

 すべてが明かされた最終告白は、上述したような切ない場面も多かったが、レオからゆなへの告白は予想を裏切らない最高な展開だった。レオからの告白に風船を引っ込め、着ぐるみを脱いで答えたゆなは、不安げな表情の彼に「レオが思ってる以上にレオが好き。私はオオカミちゃんじゃないです」と言う。ゆなのことを思わず抱きしめ「ダルい、お前」と反射的に放たれたレオの一言の破壊力たるや。

 これにて幕引きの『彼とオオカミちゃんには騙されない』。素敵すぎる全メンバーにはもちろんのことだが、特にやはり今シーズン終始視聴者の心を鷲掴みしてくれたレオと、史上初の試みである“彼”の役割を見事全うしたサスケに心からの拍手を送りたい。

【場面写真】『彼とオオカミちゃんには騙されない』最終話(全12枚)

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