イーロン・マスク、Twitterのフォロワーの半分が“偽アカウント”と判明 「スパムボット」の排除で起こることは?
約440億ドル(約5兆6,577億円)でTwitter社を買収することが決まったイーロン・マスクの最優先課題の1つは、いわゆる「スパムボット」を取り締まることだ。しかし、Twitterの監査ツールであるSparkToroによると、マスクがスパムボットを含む「偽アカウント」の駆逐に成功した場合、彼自身のフォロワー数がほぼ半分に減ってしまうそうだ。
Twitterのスパムボットは、実在の人物の活動を模倣した自動アカウントだ。フェイクニュースの拡散から金儲けのスキームの宣伝まで、あらゆる悪意のある活動をするようにプログラミングされてる。偽アカウントはスパムボットやプロパガンダ用アカウントなどであるか、Twitter上の活動がないアカウントだ。これらのアカウントとは連絡がつかず、やりとりができない。
4月はじめ、マスクはスパムボットはTwitterにとって「最も厄介な問題」と、ツイートしていた。その後、Twitterとの買収に向けた取り組みを発表した声明の中で、偽アカウントを排除することを約束。
Twitterはスパムボットに対抗するための施策にすでに取り組んでいるが、根強い問題として残っている。マスクは、プラットフォーム上の「すべての本物の人間」を認証することでこの問題を解決すると宣言している。しかし、具体的にどのように達成する計画かについては詳しく述べていない。
一方、マスク自身のフォロワー数がスパムボットを含む偽のアカウントによって大幅に押し上げられているのも事実だ。SparkToroの推定では、マスクの現在のフォロワー数8,790万人のうち、およそ48%が偽アカウントだ。
SparkToroによると、マスクと同規模のフォロワーを持つアカウントのフォロワーのうち、偽アカウントの割合の中央値は41%だ。マスクは中央値より7%高いが、標準から外れているわけではない。例えば、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツ(フォロワー数5,840万人)とバラク・オバマ元大統領(フォロワー数1億3,170万人)はそれぞれ46%と44%の偽フォロワー率を誇っており、キム・カーダシアン、クリスティアーノ・ロナウド(フォロワー数9,950万)といった有名人は45%と43%で着地している。
ドナルド・トランプ前大統領のアカウントは永久凍結されているが、2018年にSparkToroは当時の5,480万人のフォロワーのうち61%が偽アカウントと推定していた。トランプのフォロワーは、2021年1月にTwitterから追放されるまでに8,900万人近くまで増加していた。
マスクが目標として掲げるスパムボットの駆逐は容易ではない。買収後、マスクの計画が順調に進んでいるかを知る最良の方法は、彼のフォロワー数がどれだけ減ったかを確認することかもしれない。
(画像=Twitterより)
(Source)
https://time.com/6171726/elon-musk-fake-followers/
https://sparktoro.com/fake-followers/