『Weekly Virtual News』(2022年5月2日号)
バーチャルな世界もここまできた! 上場、世界的eスポーツチーム参加、就活イベント開催まで
「アバター向けの衣装」は、アパレルブランドも注目する領域となりつつある。今週特に目を引いたのは、バーチャルシンガー・somuniaがプロデュースするアパレルブランド「Niar」と、アバターブランド「YOYOGI MORI」とのコラボアイテム「Niar -Virtual Edition 2022-」の発売だ。数年前にリアルアパレルとして発売されていたものが、アバター向けアパレルとして展開されたものとなる。
もともと、バーチャルシンガーであるsomunia自身が「自分が街へ出たらどんな服を着たいだろうか」というコンセプトで生まれたアパレルが、バーチャルの肉体となるアバター向けのアイテムとなる流れは、昨今盛り上がりつつある「ソーシャルVRとVTuberの合流」というトピックも想起させる。メタバースという大きな流れが、様々な文化を融合し、新たな流れを生み出している。
今週の連載の最後に取り上げるのは、筆者が個人的にプッシュしたいクリエイターでもある、音楽・映像制作チーム「VisitoR」だ。国境を越えて様々なユーザーが集まり、ハイクオリティな音楽・MVを作り出している、「VRChat」発の新進気鋭のクリエイティブチームだ。彼らが4月29日に発表した新曲「Hello!Metaverse.」は、まだ定義すらあやふやな「メタバース」を、そこに生きている自分たちで作り出していこうという熱量を伝えるロックサウンドだ。
同日には、これまでの活動を伝える展示ワールド「Exhibition VisitoR」も公開され、MV収録に実際に使われたオリジナル制作ワールドとともに、その世界観を追体験できるようになった。未開のフロンティアを切り開こうとするクリエイティブの力を、楽曲やMVとともにぜひ体験してほしい。