ヒカル、3000万円をウクライナに寄付 自分の中の正義感に従い「やらない善よりやる偽善」を貫く

 金持ちYouTuberのヒカルが、ウクライナ大使館に3000万円を寄付した。

 ヒカルは3月3日に公開した動画で、ロシアの侵攻続くウクライナを支援するべく、自身が手掛けるアパレルブランド・ReZARDとグラフィックデザイナー・山口真人氏によるコラボチャリティーTシャツを発売すると発表。翌4日のTwitterでは、売り上げコストを差し引いた全利益を寄付することを伝え、また、チャリティーTシャツの特設HPでは、ヒカル個人のポケットマネーから1000万円をウクライナへの支援金として寄付することを報告した。

【みんなの力】ウクライナ大使館に3000万円の寄付をしてきました

 3月11日に公開した「【みんなの力】ウクライナ大使館に3000万円の寄付をしてきました」と題した動画でヒカルは、チャリティーTシャツが3000枚ほど売れたとし、諸経費を差し引いた利益の全額3000万円を募金すると説明。「3000万円を現金で用意させてもらって、ウクライナ大使館のほうに渡しに行く」と言い、車で現地へと向かった。

 今回のチャリティーに対し、肯定的意見が大半を占めたものの、一部では否定的な声も挙がった。ヒカルは「『武器とかに使われるんじゃないか』みたいな話もあったんですけど、そういったところに使ってほしいというわけではなく、基本的にはウクライナの復興に向けてこれを使ってもらう。そういう風に意思は示しています」と語った。

 その後、ウクライナ大使館に到着したヒカルは、献花台に花束を置き、紙袋に入れた現金を担当者へ渡した。担当者は「全部銀行口座に入れてウクライナの避難者、人道支援のために送らせていただきたいと思います」とヒカルに約束。動画の最後には寄付を行った証拠として、領収書の画像が披露されていた。

 今、全世界共通の関心事と言っても過言ではないロシア・ウクライナ情勢だが、センシティブな問題であるがゆえ、あえて話題にしないYouTuber・インフルエンサーは多い。こうした背景もあって、今回の取り組みに際し、ヒカルのもとには「こんな重苦しい件にお前ごときが触れんな」というコメントが寄せられたという。

 しかしヒカルは「正直、嫌でも耳に入ってくるじゃないですか。目に入るじゃないですか。この戦争が行われているってことは。その中でそれを無視して動画を撮り続けることが僕には不可能だった」と述べ、「なおかつ僕はそこに触れられる数少ないYouTuberだとも思ったんで、触れたという感じです」とチャリティーの真意を語った。そして、「僕を批判する方ってたくさんおられると思うんですけど、それも別に僕は構わないんで。批判する方も批判する方で、自分の考えがあると思うので、その考えを持ったうえで、できる限り平和のためにできることを全員がすればいいんじゃないかと思います」とメッセージを送った。

 自分の中の正義感に従い、「やらない善よりやる偽善」を貫いたヒカル。コメント欄には、ウクライナ人YouTuber「サワヤン」の「ヒカルさん本当にありがとうございます。」というメッセージをはじめ、称賛の声が多数寄せられている。

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