ヒカルは「緊急で動画撮ってるんですけど」を多用しすぎ? 実際どれくらい言っているのか数えてみた
470万人のチャンネル登録者数を誇るYouTuber・ヒカルに「緊急動画、多すぎ問題」が浮上している。
背景はたいてい、車の中か自宅のソファ。画面に映っているのは、ヒカルただ一人。神妙な面持ちで「ちょっと今緊急で動画を撮ってるんですけど」というセリフに続けて、今の緊急度合いを説明し始める。ヒカルチャンネルでは、最近そういった動画が頻発しているのだ。
緊急の背景はさまざま。大物ゲストの家へ訪問する直前や、警察から事情聴取を受けた直後などバリエーションに富んでいる。筆者調べではあるが、ヒカルが動画の冒頭にて「緊急なんですけど」という言葉を初めて使ったのは、約3年前の2019年1月23日。友人のYouTuber・ラファエルがYouTubeチャンネルを凍結されてしまい、新しいチャンネルの拡散を視聴者へ呼びかける内容だった。
そこから不定期で「緊急動画」はアップされていたのだが、その頻度の高さが注目されるようになったのは2021年の11月初旬。きっかけは「ド偏見bot」というアカウントの「ヒカル、10回に1回は『ちょっと今緊急で動画とってるんですけど』って始まる」というツイートを、ヒカルがリツイートしたことだった。このツイートは現在、2,500以上ものリツイートをされ、いいね数も50,000超え。ヒカルは2022年1月22日に公開された、てんちむとのコラボ動画にて「そのツイートで言われるまで、緊急動画の多さを意識していなかった」と話している。
そのツイート以降はヒカル自身も意識するようになったのか、2021年11月はメインチャンネルで公開した27本の動画中「ちょっと今緊急で動画を撮ってるんですけど」で撮り始めた動画が2本しかなかったのにもかかわらず(緊急率7.4%)、12月は30本中5本(緊急率16.7%)、2022年1月は27本中7本(25.9%)と、徐々にその緊急率が上がっている。
ヒカルのあまりにもハイペースな「緊急動画」の量産ぶりに、他のYouTuberもいじり始める。コラボ撮影の際にヒカルが「ちょっと今緊急で動画を撮ってるんですけど」と言うと「最近それ多くないですか?笑」とツッコんだり、2022年2月9日にヒカルのTikTokアカウントで公開された動画では、さまざまなYouTuberがヒカルの真似をして「ちょっと今緊急で動画を撮ってるんですけど」と言う様子が収められたりしている。ちなみにそのTikTokの動画は現在、400万以上の再生数を記録している。
緊急が週2のペースでやってくる世界線で生きてます
— ヒカル【NextStage】 (@kinnpatuhikaru) January 5, 2022
またヒカルもこれらのいじり現象をチャンスと捉えたのか、2022年1月5日のTwitterにて、自ら「緊急が週2のペースでやってくる世界線で生きてます」という投稿をしたり、2022年1月19日のYouTube動画では「ちょっと今緊急で動画を撮ってはいないんですけど」という否定系の言い回しでオープニングで撮影を始めたりしている。
この「緊急動画多すぎ問題」の背景には「ヒカルが関わるチャンネルの多さ」と「緊急動画の再生数が伸びやすい」という2点がある。1つ目に関しては、ヒカルは現在「メインチャンネル」と「サブチャンネル」、「歌チャンネル」とそして「ネクステチャンネル」の計4つのチャンネルを運営している。これら4つのチャンネルから、1週間で10本以上の動画を出すことも珍しくなく、ヒカル曰く緊急で動画を撮らないと「ストックがなくなってしまう」とのこと。
そして2点目に関しては2021年11月〜2022年1月の3カ月間に投稿された14本の緊急動画中、なんと12本が100万回再生を超えているのだ。「緊急動画は人気になりやすい」という判断のもと、徐々にその頻度が高まっていったのかもしれない。
しかし最近は、ヒカルもそのあまりのハイペースぶりを少し気にしたのか、2022年1月31日に公開されたジュキヤ、中町JPとのコラボ動画にて「多用しすぎたから、一回休む」というコメントをしている。
今後はどれくらいのペースで「ちょっと今緊急で動画を撮ってるんですけど」が発動されるのか、注目していきたいと思う。
※動画の再生数、Twitterのいいね数、リツイート数はすべて2022年2月14日時点のもの