“TikTok売れ”の体現者・やみちゃんが、最初の3秒に込める工夫 「あえて統一感は出さない」

やみちゃんに聞く、最初の3秒に込める工夫

 『TikTok CREATOR AWARD 2021』で「ファッション・ビューティ部門 最優秀賞」を受賞したやみちゃん。TikTokのフォロワー数70万人を超える彼女の動画といえば、スキンケアやメイクの商品紹介動画が話題。彼女がTikTokで紹介した商品が翌日には売り切れが続出しているなどの理由から「TikTok売れ」の体現者とも呼ばれている。

 彼女が支持されている理由はどこにあるのか。やみちゃん本人に分析してもらった。

受賞の理由は思いやりを持った動画作りと、応援してくれる人のおかげ

ーー『TikTok CREATOR AWARD 2021』の「ファッション・ビューティ部門 最優秀賞」受賞おめでとうございます。ずばり受賞できた理由、支持されている理由はなんだと思いますか?

やみちゃん:普段から、一方的に情報を発信する動画にならないように、視聴者の方が知りたいことを真剣に考えていますし、企業さんからいただいた案件のときも、視聴者さんが知りたいことを考えてるようにしているので、思いやりを持って動画を作っているからだと嬉しいなと思います。

 あとは、商品を通してやみちゃんという人間にも興味を持っていただけるようになったのかなと思います。

ーーそのように思ったのはなぜでしょう?

やみちゃん:投票期間中、動画の最中に商品を使用しながら「投票お願いします!」と呼びかけを行なったことがありました。普段は絶対にしないことなので「申し訳ないな」と心配していたのですが「投票したよ」「お願いして、当然だよ」と温かいコメントをいただけたんです。

ーー嬉しいですね。

やみちゃん:正直、びっくりしましたね。やみちゃんとしての活動を始めるまで、こんなふうに褒められることってなかなかなくて、褒められるのが大好きなので、嬉しかったですし、もっと褒めてほしいです(笑)。

ーーそもそもTikTokを始めたのはなぜですか?

やみちゃん:もともとは小学生のころから「有名になりたい!」と思っていて、女優を目指していました。でも、あまりうまくいかず、何か新しいことをしようと3年くらい前に始めたんです。

ーー3年前から比べるとTikTokを使用する人が増え、投稿される内容の幅もかなり広がったように思えますが、それでも続けられるのはなぜでしょう?

やみちゃん:自分の努力で、どうにでもなるのがすごく良いなと思って楽しいからです。あとは、企業さんや視聴者さんに喜んでもらったり感謝されることが嬉しいですし、自分が紹介したコスメが売れているのを見ると「もしかして経済回せてる?」と思うこともあります。褒められると生きててよかったなって思えますよね。お世辞でも真に受けて喜んでいます!

美容好きよりも、興味がある人に向けたお得感のある発信

ーーこれまでにかなりの数のコスメ、スキンケアアイテムを紹介している印象ですが、意識していることがあれば教えてください。

やみちゃん:私の動画の場合、日ごろからコスメが好きな人よりは、「興味はあるけど、すごい詳しいわけじゃないし、すごくお金を使うわけではない」人に向けて発信しています。というのも、元々私自身がそうだからなんですけど(笑)。

ーーハイブランドのコスメよりも、ドラックストアで買えるものや韓国コスメが中心なのも、そういう理由でなんでしょうか?

やみちゃん:そうですね……。正直、そこまで意識したことはなかったのですが、私が使いたいなと引かれるものって、身近感があるからなのかなとは思います。私自身デパートコスメを1つ買うこともいいと思うのですが、ドラッグストアやバラエティショップで何個も買うのも楽しいんです。

ーーなるほど。たしかにお金をかけることだけが、すべてではないですもんね。

やみちゃん:そうなんです。私、美容系の発信をしてはいますが、“美が正義”みたいにはしたくないんですよね。人のコンプレックスを掻き回したりする発信を避けるために、あえて正直で人間臭さのある発信をしているというのもあります。自分が楽しいのが1番大事ですからね。押し付けにならないようにというのは気をつけているポイントです。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる