TikTokで人気上昇中の楽曲「#辛い時は僕の姿思い出して」が流行っている理由とは

TikTokで人気#辛い時は僕の姿思い出して

 TikTokで、須和しわすの「つらいときはぼくをみて」という楽曲が、「#辛い時は僕の姿思い出して」というハッシュタグで注目を集めている。数年前にリリースした曲がTikTokをきっかけに流行ったり、TikTokで人気を獲得したアーティストがテレビに出演したりと、TikTokから新たな音楽の流行が生まれている。現在TikTokで人気を集める「#辛い時は僕の姿思い出して」の楽曲を制作した須和しわすとは何者なのか、多くのアーティストや作曲家がTikTokに参入する中、この楽曲が流行っている理由について考える。

 須和しわすは、ワンフレーズ作曲を行っているクリエイター。自身で作曲した楽曲に合わせ、多重録音スタイルでひとり合唱、その音源を使って踊っている姿をTikTokやYouTubeに投稿している。特徴的な歌詞が注目されがちだが、つい最後まで聴いてしまう軽快なテンポや美しいメロディーも評価されつつある。それもそのはず、須和しわすは学生時代に音楽を学んでいたり、10年以上ボイトレに通っていたりと、動画投稿を開始する前から、音楽への関心が高かった様子。ショートミュージックを開拓したいという思いで、動画投稿を行っている。

 「つらいときはぼくをみて」という楽曲が流行っている理由は、癖になるメロディー。そして、元気の出る歌詞とテンポにあるのではないだろうか。実際、この楽曲を使用している動画には、「元気が出た」というようなコメントが多く寄せられており、気分が落ち込んでいる人を励ます曲調になっていることが分かる。また、この楽曲含め須和しわすの作る曲は、1曲1曲が短くシンプルなため、印象に残りやすく、何度も繰り返し見たくなってしまう魅力もある。このような楽曲そのものの魅力が、ショート動画を繰り返し再生するスタイルのTikTokと親和性が高く、流行に繋がっているのだろう。

 楽曲そのものの魅力が高く、注目を集めている「#辛い時は僕の姿思い出して」だが、多くの人気クリエイターもこの楽曲を使った動画を投稿している。中でも、ダンスを得意とするTikTokerのMELANIE(メラニー)の動画が人気だ。曲に合わせ、真顔でなめらかに腰を回し、そのまま前進している姿が様々なアングルから撮影されている。このシュールなMELANIEの姿をみた視聴者からは、「思い出そうとしなくても思い出しちゃいそーwww」というコメントも寄せられている。中毒性のある楽曲と頭に焼きつくMELANIEの動きによって、さらに中毒性のある動画に仕上がっている。

 「#辛い時は僕の姿思い出して」の楽曲が流行っているのは、TikTokにおける楽曲そのものの魅力と、人気クリエイターによるユーモア溢れる投稿による影響ではないだろうか。TikTokやYouTube Shortsなどのショート動画の需要が高まっているいま、須和しわすの影響もあり、ショートミュージックの需要が高まるだろう。

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