TinderとTikTokを掛け合わせたマッチングアプリ『Snack』とは? ユーザーにはマナーと品位を求める
オンラインで恋活や婚活をしている時に、気になる相手に足跡を付けたのにまったく音沙汰がない。そのようなことの繰り返しでどうする術もなく、ついには恋活や婚活を諦めた。そのような経験をされたことはないだろうか。そんな経験に心当たりのある人にうってつけのマッチングアプリ『Snack』がカナダで反響を呼んでいる。
注目のマッチングアプリ『Snack』は、カナダ・ブリティッシュコロンビア州のバンクーバーに拠点を置く同名の企業、Snack社が開発。同社のCEO兼代表取締役であるキンバリー・カプラン氏はオンライン出会い系サービスの黎明期より開発に注力し、いまや欧米やブラジルで人気を博している『Plenty of Fish』の立ち上げにも関与している。
ちなみに、『Plenty of Fish』のモットーは「プレッシャーのないリアルな繋がりを!」。アクティブユーザーが100万人から400万人へと増加するなかで、それにともない収益も1000万ドルから1億ドルに倍増。現在では英語版のほか、フランス語版、スペイン語版、デンマーク語版、ドイツ語版、イタリア語版、オランダ語版、ポルトガル語版、スウェーデン語版も登場し、世界各国において幅広い支持を得ている。
その後、カプラン氏はマッチングアプリの常識を覆す、動画ベースのマッチングアプリ『Snack』を開発。既存のマッチングアプリである『Tinder』と、若者の間で人気の動画系SNS『Tiktok』のメリットをそれぞれ取り入れ、18歳から35歳までのデジタルネイティブ世代向けに改良したのが『Snack』だ。
デジタルネイティブ世代はとにかく、それ以前の世代とは異なる振る舞いを示している。聞いたり、喋ったりするのさえ耐え難い苦痛を感じたり、誰かの心を傷つけてしまうのではないかと必要以上に恐れているのだ。また、人によっては人間関係は使い捨て容器のように容易に切り捨てられるものと捉えている点においても、デジタルネイティブ以前の世代との決定的な違いである。
デジタルネイティブ世代がマッチングアプリを使っている時に直面するこれらの懸念点を完全に払拭したのが『Snack』だ。基本的にTikTokのような動画形式を採用しているため、静止画像を基本とする既存のマッチングアプリとは異なり、1コマ1コマが流れるように進んでいく。デジタルネイティブ世代の人間関係に対する考え方に即したものとなっており、その点、オンラインでのリアルな繋がりを第一とするカプラン氏の思いは、『Snack』にも受け継がれていると言える。