スズキ・T20、ベスパなど 名作テレビドラマで愛用されたバイクを紹介
幅広い層に親しまれている乗り物、バイク。日本はもちろん、海外でも多種多様な車種が登場している。
そんなバイクだが、テレビドラマ内で、登場人物たちの乗りこなす姿が描かれたことをきっかけに人気や売り上げが上がるという現象が過去にはあった。今回はバイクの人気に影響を与えたテレビドラマと、その車種について紹介する。
スズキ・T20/仮面ライダー
1971年にスタートした仮面ライダー。「ライダー」の名の通り、歴代の主人公たちはバイクに乗り、颯爽と登場するのがお決まりのパターンだ。
第一作に主演した藤岡弘はスーツアクターではなく自分でアクションを担当しており、バイクも自分で運転。撮影中事故をに遭い、重傷を負ってしまったことで役者生命の危機に瀕してしまったことは、あまりにも有名な話である。初代仮面ライダーは「サイクロン号 」を愛車としており、こちらはスズキ・T20をベースにしていた。
特撮ヒーローものとして子どもから大人まで絶大な人気を誇る仮面ライダーだが、このドラマを見てバイクに憧れを持ち、ハマっていったひとも少なくない。「バイクの登竜門」のような役割を果たしているはずだ。
ベスパ・P150X/探偵物語
松田優作主演のドラマ、『探偵物語』。1979年から1980年にかけて放送され、そのコミカルとシリアスが散りばめられた内容は現在も高い評価を受けている。
『探偵物語』の主人公、工藤俊作が移動の際に使っていたのが、白のベスパP150Xだ。そのかわいらしいデザインと高い機動性は、工藤のイメージにピッタリとフィットしていた。
ベスパは映画『ローマの休日』でオードリー・ヘプバーンが乗っていたことから日本でも購入する人が増えたが、『探偵物語』でその人気が爆発。現在でも「工藤ちゃんのベスパに乗りたい」と考えている人もいるかもしれない。
スズキ・GS650G、GSX1100S KATANA/西部警察
さまざまな特殊車両が登場し、カーチェイスが番組の華となっていた石原プロモーション制作の『西部警察』。そのなかで二度出演した舘ひろしがバイクに乗る刑事として、活躍した。
西部警察パート1初期では、舘が巽総太郎刑事を演じ、ハーレーダビッドソンに乗車。巽は殉職するが、再度鳩村英次として復活すると、スズキ・GS650G、スズキGSX1100S KATANAに乗り、さまざまな事件に立ち向かった。
舘はドラマ『あぶない刑事』でも、車の運転ができない鷹山敏樹刑事を演じ、一般人の乗るバイクを「港署の鷹山だ」と言って借り、犯人を追いかけるのが定番だった。この2作品により「バイクといえば舘ひろし」というイメージを持つ人も増えたのではないだろうか。
ヤマハ・TW200/『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』
2000年に放送されたドラマ、『Beautiful Life 〜ふたりでいた日々〜』。主演の木村拓哉演じる沖島柊二が愛車として載っていたのが、ヤマハ・TW200だった。
オフロードバイクで地味な存在とも称されたヤマハ・TW200だが、『Beautiful Life』が放送されると、人気が爆発。若者の間で人気となり、オシャレアイテムとして評価される。その人気は凄まじく、「街中がTWになった」という声も出るほどだった。
バイクの人気に火をつけたドラマはいずれも名作である。今後も登場人物たちが愛車として乗り回し、憧れとなるようなバイクがドラマから生まれることに期待したい。
(画像=Amazon、Wikipediaより)