「俺たちがやっているのは『いたずら』じゃない」電撃ネットワークがYouTubeに殴り込みをかけた理由
国内外で人気のパフォーマンス集団・電撃ネットワークが10月16日に公式YouTubeチャンネル「電撃TV / 電撃ネットワーク公式」を開設した。
電撃ネットワークは、1990年に結成された6人組パフォーマンス集団。度肝を抜くような身体を張ったパフォーマンスで、国内外問わずグローバルに活動している。
芸能人のYouTube進出が当たり前となった時代において電撃ネットワークが殴り込みをかける意義とは? メンバーにその背景を振り返ってもらった。
電撃ネットワークがYouTubeを始めた理由
――10月から満を持してYouTubeチャンネルを開設されましたが、まずはそこに至るまでの経緯と始めた理由について教えてもらえますか?
南部虎弾(以下、南部):そこに至るまでの経緯がえらく長いんですけど、基本的には30年ぐらい前、自分たちが海外でやり始めたときに、やっぱり自分の身体はいくつもないものですから、STOMPさんやBLUE MAN GROUPさんみたいに、複数のグループに分かれてショーをやることができないわけです。だからその頃にYouTubeみたいなものがあったら、世界中に伝えるのに、いちばんいいだろうなとは思っていたんですけど、そういうことをやり出すきっかけっていうのが、とても遅れてしまいまして。自分たちがやっていることは、YouTubeで世界に伝えるのには、ちょうどいい素材じゃないかとは、以前からずっと思っていました。
――電撃ネットワークは、1990年に結成して間もなく、アメリカやヨーロッパなど、さまざまな国で公演を行い、いずれも大好評を得ていたわけで……。
南部:ええ。自分たちがこういうショーを世界でやり始めた当時は、jackassさんとかJIM ROSE CIRCUSさんとか、もう世界各国で同じようなことをし始めた人たちがいっぱいいて、とても人気だったんですよね。で、その方たちは、自分のテレビ番組を持ったり、映画を作ったり……YouTubeが普及し始めてからは、そういうものを積極的に活用して、とんでもない成果を上げていて。日本でも、レペゼン地球さんとかゴールデンボンバーさんとかが、YouTubeを積極的に使って支持を得ていて、それをきっかけに幕張メッセで何万人とか集めてライブをやっていて。「えっ? YouTubeだけで、そんなふうにできるんだ?」なんてことに気づいたのが、多分7、8年ぐらい前だったんですよね。
――なるほど。
南部:そのあと、レペゼン地球さんとコラボの話もあったんですけど、結局実現しないまま、時間だけが過ぎていって。そんななかサイバーエージェントさんに声を掛けていただきまして。それでこれからはちょっと、本気でやろうかなと思っている感じなんですよね。
ダンナ小柳(以下、ダンナ):ホント、遅すぎると言ったら遅すぎるんですけど、コロナ禍になって、いろんなタレントさんも一気にYouTubeを始めたじゃないですか。その流れに乗ったっていうわけじゃないんですけど、実際コロナ禍でイベントとかもことごとく中止になって。要は、もう人前に出るというか、発信する場がまったくなくなってしまったんですよね。今は、テレビもコンプライアンスがえらい厳しくなって、声が掛かりづらい状況だし、海外公演も、コロナ禍で渡航すらできない状態だったので、YouTubeなら、行けない国の人たち、世界中の人たちにも発信していけるし、自分たちのやりたいこと、好きなことを思いっきりできるんじゃないかっていう。もちろん、YouTubeにもコンプライアンスはありますけども、まあ僕らのYouTubeチャンネルのタイトル通り「垢BAN」ギリギリの攻めた内容のことを、好きなようにできればなっていう感じです。
――ギュウゾウさんは、いかがですか?
ギュウゾウ:や、もう結構全部言われちゃったので(笑)。まあホント、ようやくっていう感じですよね。
――YouTubeというメディアに関しては、若手メンバーのほうが馴染みがあるように思いますが、そのあたりはいかがですか?
今日元気(以下、元気):そうですね。僕たちからすると、ホントやっと始まったなっていう感じですよね。確かにちょっと乗り遅れた感じはありますけど、やっぱりずっとやりたかったことでもありますし、僕たち若手3人は、海外公演にもまだ行ったことがないので。
――そうなんですね。そもそも若手3人は、電撃ネットワークに加入して、それぞれどれぐらい経つのでしょう?
元気:僕が8年で、ランディーが6年、リチャードが2年ぐらいですかね。
――なるほど。ランディーさんとリチャードさんは、いかがですか?
ランディー・ヲ様(以下、ランディー):電撃ネットワークの公式チャンネルを開設する前から、僕ら若手3人で、実はちょこちょこいろんなSNSとか動画を試したりはしていたんですよね。だけど今回は、本家のほうがやっと動いたということで、すごく期待しているというか、とにかく楽しみですよね。
リチャード・ジョーダン(以下、リチャード):やっぱり、YouTubeという媒体だと、年齢問わず、いろんな人が見てくれるじゃないですか。僕は休みの日に、小学生の子どもたちに野球を教えていたりするんですけど、その子たちが早速「こないだの動画見たよ」とか言ってきて。小学生のコミュニティは一瞬にして話が広まるし、電撃ネットワークの動画はすごくわかりやすくて面白いから、子どもたちにも人気なんですよね。