いますぐiOS 15にアップデートすべき? 「ウォレット」へ身分証明書の保存も可能に
米Appleは、iPhone向けOS(オペレーションシステム)の新バージョンとなる「iOS 15」の配布を開始した。再設計されたSafariやマップアプリ、それにキーや身分証明書のウォレットアプリへの保存など、利便性が大きく向上している。集中モードやFaceTimeでの細かな機能改善にも注目だ。
キーも身分証明書もiPhoneに
iOS 15でもっとも我々の生活を変えてくれそうなのが、ウォレットへのキーや身分証明書の保存機能だ。これにより、iPhoneをかざすだけでホテルの部屋や自宅、あるいはオフィスのドアを解錠することができる。また超広帯域テクノロジーにより、iPhoneをポケットに入れたまま車のドアのロック/ロック解除/発進も可能になった。
ウォレットには身分証明書や運転免許証を保存することができる。これは単なる画像のスキャンではなく、行政サービスと連携することで物理的な身分証明書や運転免許証と同じように使えるというものだ。同機能はまず米国の一部の州からサービスが展開されるが、今後の世界展開にも期待したい。
Safariもマップも使いやすく、AIテキスト認識も
標準ブラウザのSafariでは、タブバーが画面下部へと移動。画面が大型化した最近のiPhoneシリーズでも、簡単にタブ切り替えや検索が利用できるようになった。さらに、スタートページのカスタマイズやiOSでのウェブ機能拡張も追加されている。
マップでは、3次元の都市ナビゲーションや検索、さらには月に照らされた新しい夜間モードが追加された。ナビゲーションでは3次元のドライブビューが提供され、右左折車線や中央分離帯、横断歩道、歩道などが認識しやすくなる。これらの強化されたマップは米国の一部都市で展開が開始され、今後はさらなるロールアウトが予定されている。
交通機関での乗り換えでは、交通機関の経路をマップが自動的に追従し、下車時間が近づくと通知される。さらにAR(拡張現実)技術により、iPhoneを掲げるだけで歩く方向を知ることができる。
AI(人工知能)の活用にも注目だ。テキスト認識表示では写真の中にあるテキストを読み取り、コピー&ペースト、情報の検索、翻訳ができる。電話番号から電話をかけたり、URLからSafariでページを開いたり、さらにWi-Fiパスワードを読み取りネットワークに接続することもできる。