ピカソの有名絵画の下に別の絵が? ついにその全貌が明らかに

ピカソの名画に隠された別の絵が明らかに

 最新の研究によって、スペインの画家、パブロ・ピカソ(1881 – 1973年)の絵画の下にある作品の全貌が明らかとなった。ピカソの青の時代を代表する「盲人の食事(1903年)」の下に別の絵が描かれていたことは、2010年に行われた蛍光X線イメージング法によって判明していた。

「盲人の食事(1903年)」|Oxia Palusより
「盲人の食事(1903年)」|Oxia Palusより

 今回その復元に挑んだのは、ロンドンのスタートアップ企業、Oxia Palusだ。同社代表のジョージ・キャン氏と、ロンドン大学で機械学習と行動神経科学を研究するアンソニー・ブラッシュ氏がタッグを組み、さまざまなテクノロジーを駆使して失われた作品の再現を目指した。

 両者はまずX線と赤外線画像を使用して隠された作品の下絵を確認し、これを画像処理することで、「盲人の食事」とその下の作品とを分離した。次にAIにピカソの作品を機械学習させ、システムに隠された絵画を描かせた。その後、濃淡などの描画スタイルを学習させ作品にテクスチャを加え、最後に元の絵と同じサイズに3Dプリントして完成だ。

「The Lonesome Crouching Nude」|Oxia Palusより
「The Lonesome Crouching Nude」|Oxia Palusより

 ピカソがこの絵の上に別の絵を塗り重ねたのは、おそらく当時まだ経済的に苦労していて、節約のためにこのような手段をとる必要があったからと考えられている。

 研究チームは、「The Lonesome Crouching Nude」と名付けられたこの絵が復元されたことを、ピカソは喜んでいるだろうとしている。ブラッシュ氏は、「経済的事情に加え、青の時代の代表作『人生』の背景にもこの裸婦が描かれていることから、彼にとって重要なものであった可能性が高い」と述べており、「ピカソはこの作品(「盲人の食事」)を、気が進まないまま描いたのだろう」と考察した。

「人生(1903年)」|クリーブランド美術館より
「人生(1903年)」|クリーブランド美術館より

 ただ別の批評家は、AIを用いた今回の複製に懐疑的な見方を示しており、アーティストが使用しなかったツール(AIなど)を用いることには否定的なようで、専門家の間でも見解はさまざまだ。

 それでも、別の絵に隠されていた絵が鑑賞できるようになるのは喜ばしいことだ。

(画像=Oxia Palusより)

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://www.oxia-palus.com/
https://robbreport.com/shelter/art-collectibles/ai-generated-pablo-picasso-painting-the-blind-mans-meal-1234641065/
https://thenextweb.com/news/ai-reveals-picasso-artwork-hidden-under-painting



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