【東海オンエア・コンビ分析】第十三回 虫眼鏡&ゆめまる 対極な2人が共存するグループの特異性

【東海オンエア・コンビ分析】第十三回 虫眼鏡&ゆめまる

 2021年10月12日は、人気6人組YouTuberグループ東海オンエアの結成8周年記念日だ。毎年、この日になると「周年動画」が公開されるため、楽しみにしているファンも多いことだろう。そんな記念日を目前にした10月5日、メンバーみんなでアルバムを見返すような動画「【勝った方が勝ち】スマホのデータフォルダに入ってる写真だけでしりとりバトル」をアップした。

【勝った方が勝ち】スマホのデータフォルダに入ってる写真だけでしりとりバトル

 ルールはいたってシンプル。スマホの中に入っているデータ量が均等になるように3人ずつに2チームに分け、該当する写真で出してしりとりをするというもの。24時間耐久にらめっこ対決をしたり、編集技術を駆使して動画を最高の状態に仕上げたり、「十字架」と呼ばれるほど重い罰ゲームを設定したりと、心身共にハードな企画も少なくない東海オンエア。しかし、ときにこうしてスマホだけで1本の企画が成立してしまうというのも、この6人ならではだ。

 右側にてつや、虫眼鏡、りょう。左側にしばゆー、としみつ、ゆめまる。そしてカメラが誕生日席のような配置になっているのも、視聴者がそのテーブルを一緒に囲んでいるような気分になれるうれしい配慮。彼らのプライベート写真を一緒にのぞきこむような感覚で、動画を楽しむことができるのだ。

 ちなみに、東海オンエアではよく文系(てつや、としみつ、ゆめまる)、理系(しばゆー、虫眼鏡、りょう)で対決する。そう考えると、今回のチーム分けは少しばかり新鮮な組み合わせだ。

 しかし、最近どこかで見た覚えも……。そう、今夏に公開された『【伝説が帰ってきた】第3回!寝たら“即帰宅“の旅!』シリーズで、右チーム(てつや、虫眼鏡、りょう)がまさかのリタイアとなり、左チーム(しばゆー、としみつ、ゆめまる)が〈眠りさえ忘れて踊り明かそう〉と『マツケンサンバ』ならぬ『としケンサンバ』で盛り上がった組み合わせだった。

 負けず嫌いなしっかり者たちにも関わらずどこかハラハラとさせられる隙のある右チームと、危なっかしくも微笑ましい可愛げを醸し出し弟感あふれる左チームと。動画を更新するたびにそんな新しい組み合わせの魅力が開拓されていくのも東海オンエアの面白さ。

 また、この動画でファンを喜ばせたのは、編集者の名前にゆめまるが記載されていたこと。ゆめまるが編集作業を手掛け始めたのは、メンバーの中でも遅かったために経験値として不安視する視聴者も少なくなかった。しかし、今回のほのぼのした動画の雰囲気とゆめまるの編集スタイルの相性も良く、満足度の高い仕上がりに。そんなゆめまるの成長に感動するファンのコメントも多数寄せられている。加えて、自分が出したい写真があったときもしばゆーにその番を譲るなど相変わらずの優しさもファンを喜ばせた。

 対して、別の視点で絶賛の声が上がったのが、虫眼鏡だ。てつやが【飲み会】のワードとして誕生日会の写真を出した際「あ、これいつの写真かしっかり言わないと、てつや!」とすぐさま注意喚起。まだまだ世間の眼差しがシビアなコロナ禍において、視聴者にいらぬ心配をさせないようにと先手を打つポジションを、いつも虫眼鏡は担っていることがわかる。また、しばゆーの【脱退疑惑】も率先してネタにしていく場面も。ピリッとした発言を繰り広げることができる虫眼鏡らしさを生かした笑いに昇華されていた。

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