『マリオカート』はなぜ公式のeスポーツ大会が開催されない? その原因と可能性に迫る
Nintendo Switchにおいて、発売から4年経った現在でも購入され続けている稀有なタイトル『マリオカート8 デラックス』。そんな人気ある同作だが、『大乱闘スマッシュブラザーズ』や『スプラトゥーン』と違い、公式のeスポーツ大会は開催されていない。なぜ、『マリオカート8 デラックス』のeスポーツ大会は開催されないのか。タイトルを取り巻く状況から考えてみたい。
『マリオカート8 デラックス』は、2017年4月28日に発売された『マリオカート』シリーズの最新作。前作『マリオカート8』をベースに、キャラクターやコース、マシン、アイテムなどの新要素や復活要素を加え、パワーアップした決定版だ。任天堂が発表した通期決算によると、2021年5月時点で販売数累計3539万本を記録しており、昨年よりもさらに売り上げをのばすなど、発売から4年経った現在でも、多くの人に愛されている。
このゲームは世間だけでなく芸能界でも人気を見せている。俳優の神木隆之介は3月28日に放送された『おしゃれイズム』にて、「2カ月半でマリオカートを270時間以上練習した」というエピソードを語っていたり、香取慎吾(新しい地図)は自身のYouTubeチャンネル『SHINGO KATORI』でマリオカートの実況動画をアップ。また、YouTube業界では、兄弟でゲーム実況を配信しているサワヤンゲームズや、チャンネル登録者数190万人超えのYouTuber・ジュキヤ、ゲーム実況者でもキヨ(最終兵器俺達)や、もこうなどの人気クリエイターが、今年に入ってからも実況動画をアップしている。
そんな人気のある『マリオカート8 デラックス』だが、現在、公式のeスポーツ大会は開催されていない。そこで界隈のプレイヤーたちは有志で開催された非公式の大会で、しのぎを削っている。また、6月には海外のネットメディアEndGameTVが、国際大会『MARIO KART WORLD CUP 2021』を主催した。日本のマリオカートプレイヤーも出場を果たしており、国内のトッププレイヤー・くさあんの配信では、視聴者同接1万人を超える大熱狂を生んだ。国内でも月に数回有志で開催される大会があり、その都度500人から1000人ほどの参加者が集まっている。