仮想通貨650億円を盗み、返却したハッカー 企業から採用オファーを受ける意外な展開に
映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』をご存知だろうか? パイロットや医師、弁護士になりすまし、世界各地で小切手偽造事件を起こした天才詐欺師の逃亡劇を描いた、実話を元にした映画だ。まさにこの映画のような事件が話題になっている。なんと650億円相当の仮想通貨を盗んだハッカーが、被害を受けた企業から、セキュリティーアドバイザーのオファーを受けたのだ。
クロスチェーンプラットフォーム「Poly Network」で、総額約650億円がハッキングされた事件から物語は始まった。犯人であるWhite Hat氏はハッキングした金額を即座に全て返金しており、「お金が目的ではない。セキュリティの脆弱性を暴くために行なった」と主張。そんな彼の行動に、Poly Network社は「彼は安全で堅牢なシステムを構築するビジョンを持っている専門家である」と声明を出し、オファーを決意したというのだ。
さらにPoly Network社は、今回大規模な窃盗に繋がったシステムの脆弱性を彼が暴いてくれたことに敬意を込め、White Hat氏に50万ドルを支払いたいと申し出ている。当然のことながらWhite Hat氏は断ったが、Poly Network社はその50万ドルを彼が好きなように利用できる規定を作り、法的責任を負わせないと述べているという。
本当に映画の中の話のようだが、今後White Hat氏がPoly Network社で更なるセキュリティ強化に勤しんでくれることを期待している。
(画像=Poly NetworkのTwitter)
(Source)
https://www.pcgamer.com/uk/the-hacker-who-stole-and-gave-back-dollar600m-has-been-offered-a-job-and-reward-from-the-company-he-stole-from/