上海に“宇宙”を反映した近未来的なデザインの天文館がオープン
先月、中国の上海に世界最大の天文館がオープンした。建物は上海科学技術館の分館として、ニューヨークを拠点とするスタジオ・Ennead Architectsによってデザインされたものだ。建物全体が天体の動きを表現したダイナミックなフォルムでコンペを勝ち抜いた。
同スタジオのトーマス・J・ウォン氏は、「できる限り宇宙の本質を設計に落とし込み、館内に入る前から天体を感じられるデザインにしたかった。展示を見終えたあとには、この建物が表す空(宇宙)をより感じることができるだろう」とし、「空間には直線や直角を使っていません!」と続けた。
同氏によれば、宇宙の軌道運動を表現するための重要な要素が、「反転ドーム」、「球体のプラネタリウム」、そして「The Oculus(眼球)」の3つだという。
「反転ドーム」は、正面玄関のエントランスホールとレセプションエリアの上部に位置している。ドームの上にある屋上スペースでは、遮るものなく空を眺められるようになっているようだ。
3つ支柱で支えられたこの球体の内部では、プラネタリウムを鑑賞することができる。視覚的に大きなインパクトをもたらすように設計されているとのこと。
そして「The Oculus」と名付けられたゴールドの円形の開口部は、時間の経過を表すようだ。夏至の正午には、床面に描かれた黒い円と太陽光が重なるのだという。
プラネタリウムや展示スペースといったプログラムはもちろん、建物からも天体の動きを感じられる上海天文館。見ているだけでもワクワクさせてくれるデザインだ。
(画像=Ennead Architectsより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
http://www.ennead.com/work/shanghai-astronomy-museum
https://mymodernmet.com/shanghai-astronomy-museum/
https://www.dezeen.com/2021/08/09/shanghai-astronomy-museum-tennead-architects-designs/