クランク付きゲームボーイ? アナログすぎる携帯ゲーム機「Playdate」がいま注目される理由とは
米国のPanic社が開発した携帯ゲーム機「Playdate」の先行予約が、2021年7月29日午前2時より始まるとアナウンスされた。
🗓7月29日 26:00 JST
🗾日本時間、来週の金曜日午前2時🟨Playdate の先行予約を開始します。 pic.twitter.com/xRpH3YNx5L
— PlaydateJP (@PlaydateJP) July 22, 2021
Playdateは2019年頃よりその存在が認知されはじめ、ゲームボーイのようなレトロなデザインと、何に使うのか不明な大きなハンドルの存在も相まって、世界中で発売が期待されていたゲーム機だ。今回の予約の報せは、ファンにとってはまさに待望のものだろう。
実は筆者はPlaydateをプレイしたことがある。2.7インチのモノクロ液晶ディスプレイは、Nintendo SwitchやiPhoneなどと比べると圧倒的に情報不足だが、むしろその不足感が心地良い。クランクの回し心地や本体の質感も素晴らしく、あっという間に惚れ込んでしまった。
現代の携帯ゲーム機といえば、Nintendo SwitchをはじめPS Vita、ニンテンドー3DS、そしてスマホゲームなどだろうか。Steamを運営するValveもSteam Deckをリリースする予定だが、Playdateとそれらの違いはなんだろうか? もちろんクランクの有無だけではない。
Playdateは、それまで20年以上にわたってアプリを開発してきたPanic社が手掛けた、初のハードウェア製品だ。デザインパートナーにはOP-1やPocket Operatorといった、遊び心あふれる製品で知られるスウェーデンの電子楽器メーカーTeenage Engineeringが参加している。
一方、ソフトウェア面では、既存の携帯ゲーム機と形態が大きく異なる。ゲームソフトのようなパッケージは存在せず、ウィークリーで2本の新作ゲームがWi-Fiを介して届くという仕組みで、予約時点では合計24タイトルのリリースを予告している。毎週新作が届くゲーム&ウォッチのようなものだろうか。
ソフト開発には『塊魂』を手掛けたゲームデザイナーとして知られる高橋慶太氏や、多くのゲーム配信者に絶望を見せてきた『Getting Over It with Bennett Foddy(通称、壺男)』を開発したBennett Foddyなど、著名なクリエイターも参加している。開発のためのSDKも公開予定で、誰でも自分だけのゲームを作ることができるのも、Playdateのユニークな点だ。