目の動きを“声”にして伝達させるーー次世代アイトラッキング技術「EyeOn」に注目集まる

次世代アイトラッキング技術に注目

 このように、人々の健康改善に対して大きな潜在性を秘めているAI。コロナ禍を機にAIの導入が一気に加速化することが予想されるなかで、国連組織である世界保健機関(WHO)は先月28日、そのAIの潜在性をくまなく発揮させるには、倫理や人権を中心に据えたうえで、AIを設計、配置および使用する必要があると表明した。これからの社会においては人間とAIとがいかに共存できるかが重要視されている。人間がAIを搭載した健康管理システムや医療上の決定に支配されるようなことはあってはならず、まずは人間の自律性を第一に考える必要があるとのこと。そのうえで、AIの開発者は適切な法制度のもとで明確なインフォームドコンセントの機会を与えつつ、個々のプライバシーや守秘義務を加味すべきであるという考えを示した。

 アイトラック技術については、医療のほか、教育、自動運転、フェイクニュース対策など、ありとあらゆる分野での活用が見込まれている。その潜在性を無駄にしないという意味でも、WHOが提示した内容を遵守することが重要であると思われる。

(画像:https://unsplash.com/photos/QRawWgV6gmoより)

■大澤法子
翻訳者、ライター。AI、eスポーツ、シビックテックを中心に動向を追っている。

参考
 https://news.un.org/en/story/2021/06/1094902
https://www.prnewswire.com/news-releases/eyetech-digital-systems-recognized-by-siia-as-best-artificial-intelligence-solution-in-healthcare-301320430.html

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