Apple「ロスレスオーディオ」、Apple製品には現状非対応ーー次期AirPodsでは対応か
「HiFi」アイコンを発見
上記のAppleの発表があった同日、Amazonはハイレゾ音楽ストリーミングサービス「Amazon Music HD」を無料提供することを発表した。同サービスはこれまで有料オプションであった。
Amazon Music HDで視聴できるのは、16ビット/44.1kHzの7,000万以上あるHD楽曲と24ビット/192kHzの700万以上あるUltra HD楽曲である。同サービスの音質は、Apple Musicのロスレスオーディオと同等だ。もっとも、同サービス対象国はイギリス、 ドイツ、 カナダ、 フランス、 イタリア、スペインとなっており、日本は含まれない。
音楽ストリーミングサービスの先駆者であるSpotifyも、今年2月に高音質サービス「Spotify HiFi」を今年後半に提供することを発表していた。こうしたなかAppleニュース専門メディア『MacRumors』は18日、同サービスの公開が近いことを示唆する証拠が発見されたと報じた。
英語圏最大の掲示板サイトRedditのユーザthemonarcは、iOS版Spotifyアプリの起動時に一瞬だけ「HiFi」と書かれたアイコンが表示されることを発見した(下の画像参照)。そして、表示中にこのアイコンをすばやくタップすると、HiFiサービスを説明する画面が表示された。その説明によれば、有線イヤホンを介した16ビット44.1kHzストリーミングをサポートする、とのこと。この発見から、Spotify HiFiの実装はかなり進んでおりリリースは間近に迫っていることが推測される。
以上のようにシェアの多い音楽ストリーミングサービスが高音質楽曲の提供を開始するため、そのほかの同種サービスも高音質対応する可能性が高いだろう。
トップ画像出典:Appleニュースルーム「Apple Music、ドルビーアトモスによる空間オーディオを発表、さらにカタログ全体がロスレスオーディオに」より画像を引用
■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi
〈Source〉
https://www.apple.com/jp/newsroom/2021/05/apple-music-announces-spatial-audio-and-lossless-audio/
https://www.theverge.com/2021/5/17/22440788/apple-airpods-max-lossless-music-explainer-spatial-audio
https://press.aboutamazon.com/news-releases/news-release-details/amazon-music-hd-all-now-no-extra-cost
https://www.macrumors.com/2021/05/18/spotify-lossless-hifi-option-spotted-app/?utm_source=feedly&utm_medium=webfeeds