膝がサイボーグ化? 運動に合わせてリアルタイムに関節をサポートする『E-Knee』

リアルタイムで関節をサポートする『E-Knee』

 装着することで、膝への負荷をリアルタイムにサポートしてくれる。Kickstarterで出資を募っているのは、そんな外骨格パーツ『E-Knee』だ。

 「外骨格」という言葉を使うと、筋力をゲインするのか?ポテンシャルを上回るパワーを出せるのか?など、パワーアップアイテムのような印象も受ける。確かに現在でも外骨格のように身にまとうパワードスーツは、重たい荷物を持ち上げたりする工場や農作業の現場、または、介護の現場などで注目されている(参考:マッスルスーツ Every)が、こちらが目的とするのは、日常のアクティビティの中での膝への負荷軽減だ。

アクティビティの種類に合わせて加圧制御、スマートな膝サポーター

 ウォーキング、登山、スポーツなど、日常のアクティビティシーンでも、体重を支える関節である膝は大きなストレスにさらされている。こうしたシーンでは布製のサポーターを装着してもいいが、一般的なサポーターでは運動に合わせて調整することは難しい。

 そこでスマート外骨格たる『E-Knee』だ。

 

 『E-Knee』ではジャイロセンサーで動きを検出し、内蔵されたARMチップがマイクロコンプレッサーを制御。エアバッグに空気が送り込まれる。これは、動きのレベルに基づいて適切な圧力でリアルタイムに加圧され、膝蓋骨と関節をサポートするという。

 つまり、ジョギングなどの低強度の運動をしているとき、バスケットボールなどの高強度の運動をしているとき、そしてスポーツが終わって休息しているとき。それぞれを認識し、どの状況でも適切な支援を行ってくれるというわけだ。これはスマートデバイスならではの強みと言える。

 こうも複雑な制御となると稼働時間も気になるが、バッテリーの一度の充電で約28時間〜35時間というスタミナ性がある。週末に充電しておけば、毎日のウォーキングに装着したり、休日にスポーツに打ち込んだりと、常にさまざまなニーズに応えることができるはずだ。

 『E-Knee』は、現在1001香港ドル(約1万4113円)以上の支援で1つの製品を受け取ることができ、発送は2021年6月を予定。

 膝にサポーターを着けたりテーピングをする。こうした日常的なケアと同様に、近い未来では、スマートな外骨格でウィークポイントを守り、安全にスポーツを楽しむ日々がやってくるのかもしれない。

■小暮ひさのり
編集プロダクションを経て独立。PC誌・WEB媒体を中心にデジタルアイテムのトレンドを追っているテクニカルライター。特技はお掃除でハウスクリーニングアドバイザーの資格も所有。

<Source>
https://www.kickstarter.com/projects/cexo/e-knee-the-intelligent-knee-brace-with-real-time-protection

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