今日好き、恋ステ……高3メンバーが織りなす「高校生最後の恋」 心に残る名シーンを振り返る
先日最終話を迎えたばかりの『今日、好きになりました。卒業編2021』(以下、『今日好き』)、中間告白の様子が配信された『恋する❤︎週末ホームステイ 2021冬 Tokyo』(以下、『恋ステ』)では、これまでのABEMAの恋愛リアリティーショーの中でも、出演者の高校3年生の割合が異様に高く、「高校生最後の恋」を探すメンバーの並々ならぬ覚悟や思い入れが感じられる名シーンが多々生まれた。
まず『今日好き』からは、何と言ってもあやの(西綾乃)を取り巻くけいし(三島啓史)とよしき(椿善稀)の三角関係だろう。この継続メンバー3人の関係性は少し複雑で、『金木犀編』でけいしに恋をして振られたのがあやの。傷心のあやのが参加した『秋月編』に初参加したよしきは、あやのを好きになり告白するも振られてしまう。そんな、あやのの立場からすれば「自分がずっと好きな人」と「自分をずっと好きでいてくれる人」であるけいしとよしき。そんな2人と離島デートに行く神回があった。
あやのとのパラセーリング中によしきはいつになくどストレートに思いの丈を伝える。高所に怯えるあやのの手を握ったり、空の上から「俺の方が好きだから」と叫ぶ様子に、あやのも「急に男らしくてビックリした。(気持ちが)揺れる」とよしきを見直したようだった。よしきは『秋月編』の際に「もっと出来ることがあった」と自身の中途半端さを悔やんでいたようで、このラストの旅に懸ける思いの強さがひしひしと伝わってきた。他の女子から“よしきのことが気になっている”とほのめかされても「あやのちゃんで決まってるし、中途半端なことはしたくないから」と、思わせぶりな態度をとらぬようにしていたのが印象的だった。
それでも 最終的にあやのの気持ちはけいしから離れることはなかった。告白前の2ショットの際に、『金木犀編』でけいしのために作ったというキャンドルを取り出し、2人で火を着ける。これまでの旅にも毎回欠かさず持ってきていたというから驚きだ。
そのキャンドル片手に帰ってきたけいしの姿を見た途端、もう勝敗は明確だっただろうに、それでも勝負から降りずに最後まで自分の想いを伝え続けたよしきは立派だったと思う。「目の前で色々見てるから、辛い気持ちもわかるし、他の人に気持ちがあるのもわかる。でもだから自分との2ショットではあやのちゃんに元気になってもらいたくて」と相手の気持ちを慮りながらの発言に、あやのも思わず泣き出してしまう。
破れた恋もあった訳だが、最後にけいしが自分の元に告白に来てくれた際のあやのの溢れんばかりの笑顔と「笑顔で終われた」という言葉が全てを物語っていた。本当に彼女のこれまでの『今日好き』の旅の全て、“3度目の正直”が集約されていた。