人気カップルYouTuber「えむれな」の破局から考える “思い出共有エンタメ”の輝きとリスク

 人気カップルYouTuberの「えむれな」が、1月25日に破局したことを報告した。『えむれな』チャンネルとしての活動は終了し、今後はふくれなとM君として個々に活動を続けていくという。

 これまでコンスタントに動画更新を続けてきた『えむれな』チャンネルだったが、昨年末より1ヶ月以上動きがなく、ファンから心配の声が上がっていた中での突然の報告動画に大きな衝撃が走った。

ご報告

「憧れのカップル」として人気を得ていた「えむれな」

 4年半交際し、仲睦まじい姿を披露してきた「えむれな」カップルは、チャンネル登録者数約172万人(1月26日現在)を誇る。これだけ多くの支持を得ている理由のひとつは、ふくれなの共感度の高さにある。

 素顔へのコンプレックスをはねのけ、普通の女子高生から人気YouTuberへと駆け上がっていったふくれな。「キレイになりたい」「幸せになりたい」「もっと自分を好きになりたい」……そんな願いを次々と叶えていくふくれなに、勇気をもらった視聴者も少なくない。

 現在では、ふくれな個人のチャンネル登録者数も約140万人を数え、自身の生い立ちから現在までを綴ったエッセイ本『ドブ女の逆襲』も執筆。さらに、コスメブランド『CipiCipi』をプロデュースと大躍進。その活躍の支えとなっていたのが、M君の存在でもあった。

 2016年、2人は交際をスタート。それぞれ動画配信者だったこともあり、自然な流れでカップル動画をアップしていく。ふくれなの父親からのサポートもあって同棲を開始すると、さらに生活に踏み込んだ動画が注目を集めた。

 お互いをさらけ出し飾らない自分たちで交際を続ける「えむれな」カップルに、こちらまで素に戻れるような癒やしを得たり、シンプルに2人の楽しそうな姿に元気をもらったり、「いつかこんなふうに想い合える恋人に巡り合えるかもしれない」という希望をもらったり……と、様々な見方で視聴者を楽しませてきた2人の動画。

 彼らと思い出を共有する形で、共に時間を過ごしてきたファンにとっては、今回の決断は寂しい限り。これから視聴者としての楽しみがなくなるというだけではなく、2人が辛い思いをしているのではないかということに心が痛むのだ。今はただ2人の未来にとって良いターニングポイントになることを祈るばかりだ。

思い出共有エンタメのリスクを考えるきっかけに?

 えむれなチャンネル以外にもカップルYouTuberは数多く存在する。その仲にはめでたく結婚し、家庭を築いていくパターンもあれば、当然のごとく破局を迎えることもある。だが、なぜ今回「えむれな」チャンネルのニュースが、これほどまでに注目されたのか。

 それは2人のファンが多く、その影響力が大きいことはもちろんだが、「デジタルタトゥー」というインパクトのある言葉と共にニュースが拡散されたからではないか。デジタルタトゥーとは、一度ネットに流れた情報は、タトゥーのように完全に消去するのは難しいことを指す言葉だ。

 カップルYouTuberが破局した場合、それまでアップしてきた仲睦まじい動画は、一気にデジタルタトゥーになってしまうのではないかという議論が続いている。チャンネルと動画、どちらも削除したほうがいいのか。それとも、視聴者を楽しませるコンテンツとして残しておいたほうがいいのか。

 多くの人がデジタルタトゥーに対して懸念しているのは、大きく2つの理由があるように感じる。1つ目は、新しいステージに向かうときの障壁になること。通り過ぎていくはずの時間がネット上に残り続けるため、自分自身がなかなか気持ちが切り替えられない、あるいは新たなパートナーが過去の動画を見て複雑な気持ちになる可能性がある。

 とはいえ、それはあくまでも可能性の話。「この時間があったからこそ今の自分がある」と奮起できたり、「この人と付き合ったから魅力的になった」と思ってくれるパートナーと出会えれば問題はない。

 現に、えむれなの2人も「このような結果になってしまいましたが、M君には本当に感謝しています。私を成長させてくれた恩人です」(ふくれな)、「れなと過ごせて僕の人生にとって大事な時間になりました。沢山成長出来ました。感謝しています」(M君)と、前向きなコメントを寄せており、それぞれの新しいステップを力強く踏み出してくれることを期待している。

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