大食いYouTuber・谷やんが発揮する独自性 エンタメと食の学びが融合した動画の意義を考える

 現代人における食意識の低下はなおも続いており、これまで様々な場で食育促進の取り組みが行われてきた。YouTubeにおいても、食に関する動画が多く発信されているが、全員が栄養の専門家という訳ではない。今回は、大食いYouTuber谷やんが発揮する独自性から、彼の動画が今の時代に発信される意義を考察していく。

 谷やんは、現在チャンネル登録者数155万人を抱える人気YouTuberだ。柔らかい口調で落ち着いた雰囲気の彼は、先月の誕生日に28歳になったばかり。今やYouTubeの大食いジャンルを代表するような存在だ。その最大の要因は、彼が得意とする「料理」にあるといえる。

 大食いファンであれば、フードファイターとしての谷やんが印象的だろう。テレビ東京の「大食い世界一決定戦」では、2015年および2017年の日本代表として出演している。YouTubeでもその実力は健在で、自分で作った大量の料理を完食する姿は圧巻だ。大食いはもちろん、大規模な調理映像に親しみやすいキャラクターが相まったエンタメ性が、多くの視聴者から愛される要素となっている。

 その一方で、食育推進の動画として機能しているのも見逃せない。12月10日に公開された「【豪華絢爛】鯛しゃぶ&刺盛り~ただの鯛ではないのだよ。~」では、高級魚として知られるイシガキダイが登場した。ウロコの除去から、捌く作業、盛り付けまでの丁寧な調理風景が見どころだ。加えて、アラを使った出汁や、あしらい作りで余ったきゅうりを使って、漬物も完成させている。食材を余すことなく使う姿勢は、食育の観点から見ても重要だ。食材への感謝の心は食事の映像にも表れており、美味しそうに食べる姿が視聴者から支持されている。

【豪華絢爛】鯛しゃぶ&刺盛り~ただの鯛ではないのだよ。~

 そんな谷やんの料理の腕前は、もはや料理好きのレベルを超えているようで、大食い用のすさまじい量とクオリティーの高さが特徴だ。だからこそ、料理が得意で、作る時間を惜しまない人でなければ、参考にするにはレベルが高い。

 「【大食い】超絶簡単な豚キムチ~この食べ方を伝えたい~」では、キムチから作り始める力の入れ具合を見せており、タイトルとのギャップにコメント欄は困惑の声で溢れた。ハンバーグのデミグラスソース作りに4日費やすなど、異常な程こだわった調理が、谷やんの動画の魅力である。作り方を学び、実践するのは難しそうだが、食の知識・関心を高めるには最高のコンテンツだろう。

【大食い】超絶簡単な豚キムチ~この食べ方を伝えたい~

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