『BotW』の100年前を描いた『ゼルダ無双 厄災の黙示録』  ”ゼルダらしさ”を継承した一騎当千アクションに注目

『ゼルダ無双 厄災の黙示録』レビュー

 任天堂は11月20日、Nintendo Switch用ソフト『ゼルダ無双 厄災の黙示録』(以下、厄災の黙示録)を発売した。

『ゼルダ無双 厄災の黙示録』3rdトレーラー

『ゼルダの伝説 BotW』の100年前を描いたシリーズ最新作

『ゼルダ無双 厄災の黙示録』TVCM【30秒バージョン】

 任天堂が30年以上の歴史を誇る「ゼルダの伝説」シリーズと、コーエー(現・コーエーテクモゲームス)の生み出した一騎当千アクションの金字塔「無双」シリーズ。両者がコラボレーションした結果、2014年8月にある一本のアクションゲームが生まれた。それがWii U用ソフト『ゼルダ無双』である。こちらは『時のオカリナ』や『トワイライトプリンセス』など、過去タイトルの名シーンを”無双システム”に則って再現していた。ゆえに各タイトルの主要キャラクターを操り、シリーズファンにとって馴染み深いステージで敵を薙ぎ払う新鮮な感覚を味わうことができた。

 しかし今回リリースされた『厄災の黙示録』は、オールスター結集を祝う饗宴ではなく、シリーズ本編に繋がる重要な物語を描いている。本作の時代背景は、Nintendo Switch/Wii U用ソフト『ブレス オブ ザ ワイルド』(以下、BotW)の100年前、いわば過去に何があったのか明らかにする旅路だ。

 この時代の「ハイラル王」は諸悪の根源「厄災ガノン」の復活を前に、各地に湧き出る魔物の撃退に移籍調査など、何とか被害を抑えるべく準備に奔走していた。そして「リンク」はハイラル王の指揮する軍隊において、確かな実力を備えた1人の兵士として登場。プレイヤーは彼を操作し、ハイラル王の娘「ゼルダ姫」や各地の英傑らと力を合わせていく。本筋に関わるストーリー展開ということもあり、『BotW』に登場したキャラクターも一部を除いて健在。前作のプレイ経験がある方なら、より一層のめりこめるはずだ。

 「無双」シリーズのゲームシステムを採用しているため、本作では”1vs多数”の戦闘に主軸が置かれている。あらかじめ範囲の定まったフィールドを移動しつつ、敵軍勢の固まる地点に攻撃を開始。大量の敵を蹴散らした後は別の地点へ足を運び、敵拠点を壊しながら本丸(ボス)のもとへ急ぐ……というのが基本の流れ。単に敵を倒す以外にも各種イベントに対処する必要もあるため、ちょっとしたRTS(リアルタイムストラテジー)要素も含まれている。このあたりはは『三國無双』や『戦国無双』に採用されているコンセプトと同等である。

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