『水溜りボンドのANN0』第32回おさらい 『鬼滅の刃』を知らない男は映画版で感動できるのか?

 人気YouTuberコンビ・水溜りボンド(カンタ、トミー)がMCを務める『水溜りボンドのオールナイトニッポン0』第32回目が11月12日放送された。ANN史上初のYouTuberレギュラーパーソナリティーとして注目を集めているラジオ番組をさらに楽しむために、今晩の放送を前に第32回放送の振り返りと今後に向けたポイントをお伝えしたい。

何も知らずに「劇場版 鬼滅の刃」を観に行った男

【検証】劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 を1mmも知らない人が見たらどうなるの?

 「秋といえば、“映画祭”が多いらしいですよ~」「映画祭といえば、よく知らないけど“カンヌ”じゃない?」という、ふんわりとしたトークで始まった今回の放送(※ちなみにカンヌ映画祭は秋ではなく5月に行なわれる)。そこかわ話題は、現在大ヒット公開中で社会現象を巻き起こしている映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』へと移る。

 『鬼滅の刃』は原作漫画、アニメから映画、グッズに至るまで、水溜りボンドの主戦場であるYouTubeでも数々の関連動画がアップされているが、「現代文化から離れてる人」ことトミーは、もともと本作のことをまったく知らなかった。あらためて振り返っておくと、トミーが生まれてこの方、J-POPの人気曲をGReeeeNの「キセキ」とaikoの「カブトムシ」の2曲しか知らなかったことはファンにとって周知の事実だが、家庭環境の厳しさも影響し、子供の頃からゲームもしなければアニメも観ないまま大人になり、特にトレンドに敏感なカルチャー好きが多いYouTuberのなかで“天然記念物”のような存在になっている。

 最近になって、“漫画”というものをようやく読み始めたことが明かされているが、トミーはとにかくリアリティにこだわっており、“特殊能力設定”があると途端に冷めてしまうという。そのため、読むのはもっぱらアウトロー、裏社会系の刺激的な作品で、王道の少年漫画にはまったく縁がなかった。とはいえ、これだけの大ブームを巻き起こしている『鬼滅の刃』。トミーもYouTubeの企画でコミックを読むことになったが、それなりに楽しみながらも、全22巻のうち5巻でギブアップしている。

 コミックも序盤しか読んでおらず、アニメ版も観ていなければ、もはや主人公の名前すら覚えていない。そんな状態のトミーが映画版を観に行ったら、果たしてどうなるのかーーという動画が、彼らのチャンネルにアップされている。結果として、なんとトミーは映画館で大号泣。映画版は物語全体からすると1エピソードであり、それまでの文脈を知らなくても楽しめるのか、という疑問があったのか、カンタからは「いや、感受性エグいな!」というツッコミも入ったが、映画単体で観ても十分に感動できるらしい。それをトミーが身をもって証明した形となった。

【LiSA-紅蓮華】トミー(音楽を2曲しか知らない男)にカラオケの音程バーだけ見て歌ってもらった結果wwww

 ラジオに話を戻そう。公開から24日にして興行収入204億円を突破という脅威的な数字を叩き出し、歴代興行収入ランキングにおいて国内第5位にまで上り詰めている大ヒット作品。その数字には「え、俺らの『ハリポタ』も超えたん?」と二人も驚きを隠せない。

 ちなみに、国内1位である『千と千尋の神隠し』も、3位の『アナと雪の女王』も「観たことない!」と、期待を裏切らないトミーだが、4位の『君の名は。』はなぜか観ており、「すっごい泣きました」というベタな感想に「いや、どうせ泣くんだったら全部の映画観ろよ」というカンタの心からの叫びがスタジオに響く。

 「トミー絶対泣くから、来週までに『千と千尋』観てきて」というカンタからのリクエストに、トミーは「俺、ブルーレイの見方知らない」と衝撃の告白。ある分野では超人的な能力を発揮し、ある分野では完全無知という、尖った存在感がトミーの魅力でもある。それを理解しているリスナー一同は、「トミーよ、そのまま何も知らないままでいてくれ……」と願うのだった。

 ちなみに、『鬼滅の刃』主題歌として大ヒットしているLiSAの「紅蓮華」を何も知らない状態でトミーが歌った、“THE FIRST TAKE”オマージュの鉄板企画がYouTubeに投稿されているので、こちらもぜひ目撃していただきたいと思う。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる