『Apex Legends』シーズン7で、ストーリー・キャラの関係性はどのように加速する? 「オリンパス」への訪問が持つ意味を考える

『Apex Legends』シーズン7での“変化”を考察

クリプトへの誤解が遂に解ける? 各レジェンドの関係性の行方は

 ここからはオリンパスとは直接的には関係無いが、シーズン6までの出来事を経て変化していった、各レジェンド同士の関係性についても整理していきたい。これを知ることで、ゲームプレイ中の掛け合いなどをより楽しむことができるはずである。

 まずは、現在最も厳しい関係にあるワットソンとクリプトについて。『壊されし亡霊』において、非常に仲良く共同作業に取り組んでいた二人だが、ワットソンを実の娘であるかのように大切に扱うコースティックが、クリプトがワットソンに悪影響を与えるのではないかと懸念した。そこで、コースティックはレヴナントと手を組み、クリプトを物語中の裏切り者に仕立てあげてしまう。本人は無実を主張するも誤解は解けず、特に直接的な被害者となったワットソンからは完全に憎悪の目を向けられることになる。シーズン6のゲームプレイで、二人の掛け合いが大変険悪なものになっていたのは、これが原因である。

 結局、シーズン6終了時点でこの誤解が解けることはなかったのだが、何も動きがなかったわけではない。『壊されし亡霊』において唯一、コースティックから真実を聞いたジブラルタルが、悩んだ末に被害者であるワットソン・ローバ・クリプトに全てを伝えようとしていたことが、シーズン6のバトルパス報酬のロード画面解説文から明らかになったのである。文中ではあくまでワットソンと会うことはできたものの、話を聞くこと自体を彼女が断った場面までが描かれているが、先日、公式twitterにアップされたイラストによって、ジブラルタルが手紙を送り、彼女がそれを読んで無事に真実を知ったことが分かったのだ。もしかしたらシーズン7では関係の修復を試みようとする二人の姿を見ることができるかもしれない(そうなると今度はコースティックとの関係が不安になってくるのだが..)。

 また、クリプトといえば、彼の家族的存在である「ミラ」の行方も気になるところである。シーズン5では彼に宛てたメッセージの存在と本人の生存が明らかになり、シーズン6ではランパートを襲撃した敵の正体ではないかと噂されている彼女だが、シーズン7ではどのような展開が待ち受けているのだろうか。

 一方、シーズン6で関係性を悪化させたのがミラージュとランパート。前述の通り、ミラージュのミスでランパートが大損害を被ってしまったからだ。コミュニティ内ではシーズン7ではこの二人が険悪なやり取りをするのか......と不安な声が上がっていたのだが、先日、公式twitterがその続きとなる新たなコミックをアップした。

※リプライ欄に続きが掲載

 このコミックではランパートに何とか謝ろうと、ミラージュが奮闘する様子が描かれている。しかし、彼の努力の空回りや持ち前の性格が災いし、結果として相談役のレイスにまで嫌われてしまうのだが、そこで母親にアドバイスを求めたミラージュは、最終的にランパート、そしてレイスと仲直りし、アッシュとの失恋で傷心していた親友・パスファインダーも励ますことに成功する。というわけで現在、ミラージュとランパート/レイス/パスファインダーはこれまでのシーズンにおいて最も良好な関係にある。さらににこの中で、レイスは自分が記憶を失う前の資料を手に入れており、そこには生年月日が記載されていた。レイスはついに自分の誕生日を知ることができたのである。レイスの過去は本作の物語における最もミステリアスな要素の一つだが、それも少しずつ明らかになってきているのだ。

 本稿については以上となるが、今回整理した内容は、本作の物語の要素の僅か一部分に過ぎない。今回触れなかったレジェンドについても様々な背景や謎を持っているので、もし気になった場合は、様々な情報を調べることで、是非、本作がここまで創り上げてきた物語の壮大さを楽しんでいただきたいと思う。そうすることで、シーズン7以降の『Apex Legends』を何倍にも楽しむことができるはずだ。

■ノイ村
92年生まれ。普段は一般企業に務めつつ、主に海外のポップ/ダンスミュージックについてnoteやSNSで発信中。 シーン全体を俯瞰する視点などが評価され、2019年よりライターとしての活動を開始
note
Twitter : @neu_mura

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる