朝帰りDJ&家事が苦手&全然会えない彼女……新『いきなりマリッジ』第4話で露わになった“価値観のズレ”

新『いきマリ』第4話レビュー

 新シーズンでは、本気で結婚したいと願う男女16人がマッチングパーティーを行い、フィーリングと相性診断(ディグラム)でカップルが決定。10分拡大版となった第4話では、4組のカップルの新婚生活の様子が描かれた。

 1組目はチサト(27)とショウ(33)。新婚生活3日目、チサトは朝4時に帰ってきた。ショウはチサトの朝帰りを否定したわけではないようだが、スタッフへのコメントから動揺が感じられる。「終電で帰れなくて……」と話すチサトも、朝帰りを否定されていたらケンカしてたかもしれないと話し、「ショウくんが疲れてて良かったかもしれない」と口にする。

 チサトはこの一件で、正反対のライフスタイルに不安を感じたのか「月の半分以上DJやってますってなったら、夫婦の溝は深まりそうじゃない?」と口にする。そんなチサトに、ショウは「ゴリゴリやってほしい」とフォロー。しかし生活について話す中で、将来的に海外移住を望んでいるショウと「海外移住は老後のイメージ」と話すチサトの間にギャップが生じたように見える。

 新婚生活4日目には、ショウは紙とペンを用意し、入籍までのリスト作りを提案する。二人は「キスをする」「一緒のベッドで寝る」「人生について話す」など、さまざまな項目を挙げていく。ショウは昨晩の話し合いで自信をつけたのか、よりいっそう入籍に前向きになったように思える。一方で、チサトの目がショウの顔を捉えていないことが気になった。「(入籍まで)いけるでしょう」と前向きな言葉は返していたが、何事も積極的な印象のショウとは対照的に、慎重な印象だ。

 2組目はモモコ(31)とヨウタ(35)。フットサルの練習に出かけたヨウタを見送り、モモコは念入りにトイレ掃除を始める。モモコは結婚式翌日、ヨウタがあらゆる場所を徹底的に掃除するのを目の当たりにしていた。超がつくほどのキレイ好きなヨウタと、実家で一度も掃除機を持ったことがないモモコ。「家事は元々そんなにできない」と話すモモコは「いつかヨウタが私のやらなさに爆発しないか心配」と心配そうな声を挙げた。

 けれど、その点は問題がないようにも思える。新婚生活8日目、お互いの友人を招いたホームパーティーで、モモコの友人から「一緒に住んでみて発見はあった?」と聞かれ、ヨウタは「いい感じの適当感」と答えていた。モモコが料理中に見せたおおらかな行動も「俺そういうとこ好きかも」と好意的に捉えている。モモコは「自分のやらなさ」を気にしていたが、ヨウタはあまり気にしていないようだ。

 友人らから指摘された「金銭感覚」など、まだお互いに見えていない部分もある。でも、個別インタビューで「楽しかった」と安心したような笑顔を見せる二人を見ていると、妙に波長が合うのも納得できる。

 3組目はエリ(33)とアキオ(37)。新婚生活5日目の二人は、温泉旅行の帰りにアキオの両親と会うことに。エリはアキオの両親を前にしても自然体で、彼らからの質問にも臆せずハキハキと答えていた。彼女のまっすぐな姿勢は彼らに伝わったようで、「入籍したらどこに住むか」という話題では、エリにメリットがある東京で暮らすことに賛成していた。

 エリとアキオの両親とのやりとりに不安は感じられなかったが、エリのまっすぐさは時にアキオを戸惑わせる。

 二人はお互い仕事が忙しく、会える時間が少ない。アキオは自分が休みの日にエリと会いたいと思いを口にするが、エリの返答は「1時間だけとかなら」だった。バレエのためにトレーニングが欠かせないエリは、二人の時間は「お互いが合う時でいい」と潔い。だが、アキオは個別インタビューで「夫婦のことなのに貸し借りみたいな感じ」「『夫婦ってなんなの?』って言ってしまったら、何かが壊れそうな気がして」と困惑していた。

 「私は変わらない」と話すエリ。彼女は「自分らしくいれること」を結婚生活に求めている。アキオは彼女の思いを尊重するが、彼が抱く夫婦像とはズレ始めてきているのかもしれない。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる