宮迫博之がYouTubeで育んだ“新たな絆” チャンネル登録100万人記念ライブをレポート

20年の時を超えたOne Night Carnival

 アンコールの後、再びステージに現れた宮迫は、ライブ冒頭でも登場した人気コントキャラクター”轟さん”として登場。氣志團と一緒に『One Night Carnival』を披露した。実はこの『One Night Carnival』、歌詞はだんすぃー(男子)の筋肉が大好きな轟さん仕様となっており、20年前にフジテレビで放送されていた人気コント番組『ワンナイR&R』で披露されて以来となる。当時は轟&筋肉青年隊として、轟さんと同じ格好をした青年達をバックダンサーに従えていたが、今回は20年の時を経て、本家である氣志團とコラボするという夢のようなサプライズ。YouTubeのコメント欄は大いに盛り上がり、最後は真髄であるコント芸人としての宮迫を見せつけた。

【宮迫博之×綾小路 翔 対談】氣志團TVスペシャル!!コラボライブに続く2人の対談!!

 生配信の後すぐに投稿された、氣志團・綾小路翔との対談で宮迫はこう語っている。

「たった1年で自分の人生がこんなにも変わるのかと、騒動がなかった自分ではありえなかったことがYouTubeを通して沢山起こってくれている。どちらかと言うとYouTubeを敵視していた人間が今、YouTubeで色々なことが出来て、色々な人と触れ合えて、TVにいた頃はベテラン芸人として司会業を担当する立場になっていたため、コントや漫才をしていた自分を知らない若い層が今YouTubeを見て『実は面白い人だったんですね』とコメントをくれる。気付いてもらえたという、今までの自分とは違う人生との出会いが生まれた」

 今回のライブも冒頭のイリュージョンから、配信、カメラ、演出、助っ人MCや、衣装を作ってくれたロコンド、楽曲を提供してくれたレペゼン地球や、放送中にスーパーチャット(投げ銭)を送ったヒカルや最後まで見届けたリスナーら、様々な人の協力の中、宮迫は1時間半を乗り切った。

 YouTubeを始めるきっかけは、決して褒められるようなことではないかもしれない。しかし、50歳になってもイチからまたガムシャラに挑戦するステージ上の宮迫は、道を間違えても、気力と真摯な思いがあれば、何度でもやり直せるのだという、メッセージを体現していた。これはTVには映らなかった彼の姿であり、一人の人間のドラマを映し出し、それをリアルタムで追いかけられるYouTubeの魅力だと、筆者は感じた。

 どんな人にも開かれ、ポテンシャルと努力さえあれば人を引きつけることができる。それがYouTubeであり、宮迫博之はそこで100万人という人々を集めた。今後も宮迫は動画で、彼の人生や人柄を切り出し、映し出してくれるだろう。それが彼の望む「テレビ復帰」という未来へ繋がっているかは今は誰も分からないが、それでも彼の“現在”をYouTubeで今応援することができる。筆者はそれを温かく見守りたいと思う。

■こたにな々
神戸出身・東京在住のフリーライター。音楽やアート、YouTuberのライブレポートやインタビューを執筆。詩人としても活動中。

 

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