『The Last of Us Part II』先行レビュー 7年の時を超え、描かれた物語の“続き”

『The Last of Us Part II』先行レビュー 7年の時を超え、描かれた物語の“続き”

 2020年6月19日、前作から7年の歳月を経て、ついに“あの作品”がリリースされる。あの作品とは、PlayStation 4用ソフト『The Last of Us Part II』のことである。

 壮大なスケールで描かれたシナリオと、その世界への没入に徹底的にこだわったシステムから、新規IPながら絶大な評価を獲得した前作。続編の発売を心待ちにしていたゲームフリークは少なくないだろう。

  待望のリリースを間近に控えた今週、私はいち早く同作をプレイすることができた。本稿は『The Last of Us Part II』の製品版プレイに基づいたレビュー兼コラム記事である。最新作のネタバレには最大限配慮して執筆したため、プレイ予定の方も安心して読みすすめて欲しい。(※前作に関するネタバレは含む)

『The Last of Us Part II』に描かれる世界

 『The Last of Us Part II』の舞台は前作から5年後――ジョエルとともにソルトレイクシティのセント・マリー病院から脱出したのち、トミーやマリアのいる集落・ジャクソンへとたどり着き、そこで生活を続ける――19歳となったエリーの生きる世界だ。彼女は自警団の若いメンバーとして村の戦力“候補”となり、同年代の友人・ディーナやジェシーらとともに日々パトロールなどに明け暮れていた。

 感染や略奪が蔓延る世の中の状況は、5年前となんら変わっていない。そんな世界で着実にひとりの大人、ひとりの女性へと成長していくエリー。ようやく平穏が訪れたかのように見えた彼女の日常は、“ある出来事”をきっかけに再び凄惨なものとなっていく。

 エリーと彼女を取り巻く人々に待つ運命とは。『The Last of Us Part II』には前作同様、無慈悲なサバイバルに身を置くエリーたちの姿が克明に描かれている。

“映画のようなゲーム”と謳われた前作。その輝きは続編でも不変か?

 『The Last of Us』に魅了され、続編の発売を切望してきたプレイヤーにとって、同タイトルの魅力とはどのような点なのだろうか。この質問には、多くのファンが「ストーリー」「世界観」と回答するはずだ。

 『The Last of Us』は大作映画とも比肩し得るその物語によって、たくさんのゲームフリークの心を掴んできた。7年の空白や2度の発売延期を経て、満を持してリリースとなる続編のシナリオに、前作と同等またはそれ以上のクオリティを求めるという人も多いだろう。期待と不安の入り混じった気持ちで発売日を待つプレイヤーに向け、ひとつだけ言えることがあるとするならば、『The Last of Us Part II』は“前作から正当進化を遂げた、ファンの期待に応え切る作品”ということである。

 『The Last of Us Part II』にはシステム面の変化がほとんどない。前作とほぼ同様のゲーム設計のなかで、続きの物語が描かれているのだ。この点には「『ストーリー』や『世界観』で勝負する」という開発チームの姿勢を垣間見ることができる。同タイトルにとっては、新しいシナリオこそが最もファンに期待される要素であり、その魅力を最大限生かせるゲームシステムは前作の時点であらかた完成していたのだ。もちろんグラフィックの進化など、真新しさを感じる場面もある。「どこを新しくして、どこを新しくしないのか」その取捨選択が、『The Last of Us Part II』のゲーム作品としての美しさを支えていると言っても過言ではない。

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