『仮面ライダー』俳優から特撮、テニミュまで……新型コロナに不安覚える子どもたちに”熱いメッセージ”集まる

シリーズを超えるヒーローたちの共闘

 この動きは、すぐに『仮面ライダー』というシリーズの枠組みを越えるものとなった。『獣電戦隊キョウリュウジャー』のイアン・ヨークランド/キョウリュウブラック役・斉藤秀翼のツイートを皮切りとして、スーパー戦隊シリーズのヒーローたちにも波は広まった。

 『スーパー戦隊』シリーズにおいては、現在放送中の『魔進戦隊キラメイジャー』でキラメイレッドを演じる小宮璃央が、3月31日に新型コロナウイルスに感染していることを発表されていた。小宮璃央は4月9日に無事退院を報告し、自身の感じた症状を紹介し、手洗いうがいといった対策を呼びかけた。

 なお、「ウルトラマン基金」は、「新型コロナウイルス禍における出演者の皆様からのメッセージ」(https://www.ultraman-kikin.jp/report/2020/0410.html)という形で、ウルトラヒーローたちの声を掲載している。

 このように、様々な作品の、数多くのヒーロー達が、現在もSNSを通じてエールを送っている。ヴィラン側の俳優や、スタッフもだ。Twitterだけでなく、instgram等でもハッシュタグは広がりを見せているので、ぜひ「#ヒーローが子供達を元気にする」で検索してみよう。

#テニミュよ集え #あつまれハイキュー劇団員

 さらに、"特撮俳優"という枠の外にも拡散が見られた。俳優の加藤和樹は、風間大介/仮面ライダードレイク役、風見志郎/仮面ライダーV3役として「#ヒーローが子供達を元気にする」のハッシュタグに参加した後、自身も新たなハッシュタグを提唱。それが「#テニミュよ集え」だ。

 ミュージカル『テニスの王子様』(通称:テニミュ)で、人気キャラクターの跡部景吾役を務めた加藤和樹は、自身のキャラクターを意識した呟きでファンを湧かせると、この呼びかけに応じて、テニミュの歴代キャストたちも「#WELOVEテニミュ」「#テニミュよ集え」といったハッシュタグを使って投稿を始めた。

 テニミュでジャッカル桑原役を演じた塩田康平は、このハッシュタグに参加した後、演劇『ハイキュー!!』(通称:ハイステ)での火付け役に。

 同作で田中龍之介役を演じる塩田康平は、「#あつまれハイキュー劇団員」「#戦う演劇ハイキュー」というハッシュタグを使って投稿。こちらでも、ハイステの仲間達がこのハッシュタグに集い、ファンを喜ばせた。

 公演や収録の中止が続く大変厳しい状況の中、こういった明るい話題を作ってくれる俳優たちには感謝が尽きない。そして、画面の向こうから届いたエールで、一人でも多くの人が元気づけられ、笑顔になることを願うばかりだ。

■宮崎栞
編集・ライター・プランナー。編集プロダクションでエンタメ系の書籍・雑誌制作に多数携わり、現在フリーランスとして活動中。Twiter(@siorin7work

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