iPhoneのバッテリーも“取り外し式”に? EUが新たな設計基準を提案

iPhoneのバッテリーも“取り外し式”に?

 スマホのバッテリーが本体よりも早く寿命を迎え、対処に困る経験は多くの人が持っているだろう。しかし、将来的に簡単にバッテリーが取り外し出来る設計が欧州連合(EU)で義務化される可能性があることが分かった。

 オランダのメディア『Het Financieele Dagblad』がリークしたところによると、3月中にも正式に提案されるという。

環境対策も、少なくとも2021年までは現状維持

 バッテリーを取り外し可能にする設計が義務化されても、変化には時間が必要で2021年のGalaxy S21(仮)やiPhone 13(仮)で設計変更されることはないというのが『TechRadar』の見方だ(参考:https://www.techradar.com/news/all-new-iphones-might-be-forced-to-have-a-removable-battery)。

 これを義務化する背景には、業者に持ち込む必要がなく、ユーザーが簡単に取り替えることができれば、携帯の使用期間が延びて、電子機器のゴミを減らすことができるという、環境保護の観点がある。

 この義務化は、EUで販売する携帯端末のみが対象となるが、人口5億人でドイツ、フランス、イタリアといった国々をカバーする巨大な市場の基準を満たさない製品が大幅に価値を落とすため、事実上、世界中に影響することになるだろう。日本では近年、これに似たケースで、SIMロック解除が義務化される動きがあった。

充電ポートの統一規格にも反対したAppleは反発必至

 EUでは、同じく環境対策として、携帯電話の充電ポートを統一規格USB Type-Cにすることが決定している。

 これにより、年間約51,000トンの電子廃棄物が減ると報告されている。しかし、Appleはこの決定に不服で、イノベーションが抑え込まれ、Lightningデバイスが廃棄され、ゴミは増加すると主張している(参考:https://thenextweb.com/plugged/2020/02/27/leaked-eu-legislation-would-force-apple-to-use-removable-batteries-in-its-iphones/)。

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