Epic Gamesが『フォートナイト』のクロスプラットフォーム機能を開放 「Steam崩し」鮮明に
「Steam崩し」はもう始まっている?
こうしたEpic Gamesの野望の前に立ちはだかるのがSteamである。打倒Steamの戦いは、利益率を高く設定したことが早くも功を奏している。ゲームメディア『GameBusiness.jp』は11日、3つのゲームタイトルがSteamで販売されることを中止あるいは延期したことを報じた。Steamでの販売を中止/延期した一部のゲーム開発者は、ゲームをEpic Gamesストアで販売すると表明している。
Steam内部においても、運営側とゲーム開発者のあいだに綻びが生じている。インディーズゲーム開発者のJake Birkett氏は、3日、自身のブログ記事において10月上旬にSteamを運営するValveがゲームをストアに表示するアルゴリズムを変更したことを指摘した。同氏が言うには、アルゴリズムが変更されたことで大手ゲームパブリッシャーが手がける「売れ筋」のゲームばかりがストアの目立つところに表示されるようになったのに対して、同氏が開発するようなインディーズゲームを見つけにくくなったために売上が落ちた、とのこと。同氏が指摘した現象は、インディーズゲームの販路を提供するというSteam創設の精神を大きく損なうものである。
以上に述べたEpic Gamesの一連の攻勢とSteamのつまづきから、もはやSteamも安泰ではなくEpic Gamesにそのシェアを奪われる可能性も生じていると言えるだろう。
トップ画像出典:Epic GamesのFacebookプロフィール写真ページより画像を引用
■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi