デジタルギターからアンプシミュレーターまで ポータブルな音楽レコーディング機材4選

 音楽制作や楽器演奏のための、ユニークなツールを紹介する本コラム。今回は、「自宅録音」から一歩外へ踏み出し、「ポータブルな音楽レコーディング」の強い味方になってくれそうなギアを4点紹介したい。

ZIVIX Jamstik+

New Jamstik Smart Guitars – For Learning & Creating

 まずは、AppleまたはAndroidデバイスに接続して使うポータブルデジタルギター、「ZIVIX Jamstik+」を見てみよう。本機には弦とフレットが搭載されており、弦を押さえると光を使って指をスキャニング。もちろん、ピックで弾いた時の強弱(ピック・ベロシティ)や、チョーキングなどの奏法(ストリングベンディング)も、MIDIデータとして数値化される。そう、「Jamstik+」は、ギターの形をしたMIDIコントローラーであり、ギターの音色のみならず様々な楽器の音色、ドラムの打ち込みからベースの演奏、ピアノのバッキングなどを、自由に鳴らすことが出来るのだ。しかも、GarageBandやSampleTank、Ableton Liveなど、普段使っているお気に入りの音楽アプリでも動作してくれるのはありがたい。

 また、「jamTutor」というアプリケーションを使えば、自分が押さえているのが何のコードなのか、あるいは押さえたいコードはどんなポジションなのかを直感的に理解できるため、ギターの「学習キット」としても威力を発揮してくれる。ワイヤレス接続のため気になるのはレイテンシーだが、Bluetooth技術と進歩のおかげで素早いレスポンスも実現。充電式バッテリーでは常に8時間以上再生され、いつでもどこでもギターの演奏&練習が可能となった。

 弦を弾(はじ)くようにピアノを弾いたり、キックを鳴らしたりすれば、これまでに思いもつかなかったような曲のアイデアが生まれるかもしれない。そういう意味では、作曲ツールとしても頼もしい「相棒」になってくれそうだ。

Universal Audio OX | Amp Top Box

0:04 / 0:51 Introducing OX | Amp Top Box from Universal Audio

 続いて紹介するのは、Wi-Fi経由でiPadなどでも設定可能なアンプシミュレーター「Universal Audio OX | Amp Top Box」。同社が持つダイナミック・スピーカーモデリングが採用されたOXは、特定の周波数や音量レベルでのみ発生するハーモニクスや複雑な影響など、様々なアンプが持つ1つ1つの特性やクセを忠実にエミュレート。そんな、一流のスタジオでマイキングしたようなサウンドを、お気に入りのチューブアンプで得られるという。

 OXのフロントパネルにある「6ポジションRIGコントロール」を使用すると、エミュレートされたスピーカーキャビネット、アンプの前に立てたマイク、ルームを拾うアンビエントマイク、そして最大4種類のエフェクトを素早く組み合わせ、思い通りのギターサウンドを作ることが出来るのだ。

 またOXは、クランクしたチューブアンプを静かな音量で練習するため、フロントパネルのヘッドフォンジャックモニターできる上、あらゆる種類の録音やライブで使用するための接続にも幅広く対応している。さらに、OX専用のソフトウェアアプリを使えば、 iPadや MacからWi-Fi経由により、OXの全てのRIG設定をコントロールすることが可能な上、エディットしたプリセットを簡単に保存・呼出もできる。

 初めて行くレコーディング/リハーサル・スタジオや、ライブハウスにOXを持ち込めば、作り込んだ自分だけのギターサウンドをすぐに呼び出すことができるというわけだ。

Line6 Sonic Port VX

Sonic Port VXオーディオインターフェースで「Save Me」をレコーディング | Line 6

 プロ仕様のコンデンサーマイクが3基内蔵された、ポータブルなオーディオインタフェース「Line6 Sonic Port VX」も画期的なツール。例えばマッチトステレオ・マイクでは、優れた明瞭度でのライブ・レコーディングやフィールド・レコーディングができ、フロントのモノ・マイクでは、思いついた楽曲のアイデアをすぐさまレコーディングすることができる。もちろん、外部入力にも対応。120dBのダイナミックレンジを持つギター/ベース用の入力ジャック、キーボードやドラムマシンなどのソースを録音する、ステレオ・ライン用の入力ジャックを搭載し、ゼロレーテンシー・モニタリング機能によって、違和感のないレコーディングが可能となっている。

 Sonic Port VXと、iPadなどのデバイスさえあれば、部屋でふと思いついたメロディを、ギターと共にフロントのモノ・マイクで録音し、ステレオ入力ジャックにシンセを繋げてコードを重ね、リハーサル・スタジオに入ってマッチトステレオ・マイクでドラムをオーバーダビングして、ファイナル・テイク同等のデモ音源を作成する……なんてこともできる。まさに、レコーディング・スタジオを持ち歩く感覚での楽曲制作が、可能なのだ。

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