ギガファイル便、なぜラウンジスペースを運営? Webサービス×実店舗の可能性を探る

ギガファイル便、なぜラウンジスペースを運営?

 「ギガスタ」は貸し切りでの利用にも対応している。実際にこれまでもミーティングスペースとしてや、勉強会などで利用されてきたが、クリエイティブな分野からも注目されているようだ。取材時に下見に訪れたクリエイターからコメントを頂いた。

「率直にいい場所だと感じました。壁面にイラストを展示したり、モニターが常備されているのでデジタル系の作家とも相性がよさそうです。ギャラリーとして活用することで新しいカルチャーの発信地になりそうな気がします」(イラストレーター326 ※読み「みつる」)

 ギガファイル便は、バナー出稿による広告収益で運営されている。これまで安室奈美恵、椎名林檎といったアーティスト、『World of Tanks』のようなオンラインゲームとのタイアップ広告を打ってきた。「ギガスタ」によって、アーティストの新譜のPRや、ゲームの試遊イベントといった、これまでのタイアップの延長を実店舗で行うこともできそうだ。運営側もラウンジの活用に関して、試行錯誤していく方針だという。

「ネット上のサービスが実店舗を運営することは珍しいと思います。テストケースとして色々試したいところですね。運営側の企画だけでなく、企業や個人による持ち込みの企画も歓迎します。イベント開催の前例ができることで、今後の方向性も見えてきますし、そういった意味で敢えて制限を設けないようにしています」(「ギガスタ」担当者)

 ギガファイル転送ラウンジ「ギガスタ」をひと言であらわすとしたら“フリー”であることに尽きる。“無料”であり“自由”なまっさらな場所は、アイディア次第で如何様にも可能性を広げることができるだろう。

■セツ・ミチヲ
1980年代生まれ。筆名(ペンネーム)の由来は、以前某媒体で使っていた筆名のアナグラム。基本もの好き。フィクションに没頭したあと、現実世界が美しく思えてくる感覚が好きです。

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