docomo、アサヒビール、日清カップヌードル……SNSを活用したユニークなプロモーション戦略に迫る

SNSを活用したユニークなプロモーション方法

『HIGH&LOW』を盛大にオマージュしたカップヌードル

 EXILE TRIBEが出演した日清カップヌードルのCMでは『HIGH&LOW』が大きくオマージュされ、話題となった。

 AKIRA(EXILE/EXILE THE SECOND)や岩田剛典(EXILE/三代目 J Soul Brothers)、青柳翔、町田啓太、小澤雄太(共に劇団EXILE)らと300人のエキストラによって撮影されたこのCM。火柱が上がる廃墟を舞台にグループ同士の抗争をメインに展開していく。

 CGなし、スタントなしと映画顔負けの演出は大迫力。岩田剛典の「ちゃんと話し合おうぜ、ド派手にな!」という合図とともに全員が一斉に走り出し、ダンスバトルが開始する。「やばい、なんか熱い」をコンセプトにとにかく派手さを追求したCMとなった。

 またHPにはSWORDの地図を模した商品紹介のページも。細部にまで『HIGH&LOW』へのリスペクトを感じることができる。SNSでは設定のインパクトや、強烈なオマージュが話題となった。

カップヌードルCM 「ヤバい。なんか熱い。舞踏審議 篇」 30秒 / EXILE TRIBE

ひよこちゃんが悪魔化!? Twitterを活用したチキンラーメン

 今年4月に発売された「やみつき旨辛 アクマのキムラー チキンラーメン」のCMはNetflix限定配信『DEVILMAN crybaby』のオマージュとして注目を浴びた。

 Twitterでは発表前、ひよこちゃんのツイートが大きな反響を呼んでいた。「クェェェェ!」「やってられっか!」「ひよこにチキンラーメンの宣伝させるなんてどうにかしてる」と過激なツイート。これがネットニュースにも取り上げられ注目される中のCM公開だった。

チキンラーメンCM「アクマのキムラー 篇」30秒

 CMは『デビルマン』同様、劇画調で統一されており、ひよこちゃんが悪魔化、アクマのキムラーを生み出すというストーリー。公式HPでは雑誌『ムー』(学研プラス)による解説コラムが6本掲載されている。

 グッズも多く発売されている人気キャラクターのひよこちゃんとTwitterを活かした見事なプロモーション、そして徹底したコンセプトと設定は大きな話題となり記憶に残っている人も多いだろう。

Tik Tokにいち早く目をつけたペプシコーラ

 ペプシコーラはいち早くプロモーションにTik Tokを用いた。4月に公開された「Pepsi J-Cola」のCMには石川さゆり、kenken、SUGIZO、DJ RENAなどジャンルを超えた一流アーティストと超絶テクのドラムで有名になったゆるキャラにゃんごスターが共演。ミクスチャー調の「ソーラン節」を披露している。

 また同時にWEB限定ムービーとしてTik Tokの映像も公開。ここでは上記の出演者に加え、フィッシャーズ、上坂すみれなども登場。流行をいち早くキャッチしたCMは大きな反響を得た。

ペプシ Jコーラ『ペプシお祭リミックス』 Part.1 石川さゆり Fischer's-フィッシャーズ- 浅川梨奈|サントリー

 Tik Tokは若者へのアプローチとして今では有効な手段となっている。にゃんごスターやフィッシャーズなどネットを中心に活動しているタレントとの相性もよく相互性も高いプロモーションとなった。

 併せて全国のよさこい祭りで「ペプシスペシャルチーム」の団員として踊れるキャンペーンを開催。仲間との写真を投稿することで応募が可能、各地のアンバサダーとともに地元のお祭りを盛り上げることができる。

 ここ数年でプロモーション方法は大きく変わった印象を受ける。ペプシコーラの例のようにネットで人気のタレントを起用するなど、ターゲット層に合わせたより細かいキャスティングが必要である。またCMだけでなくSNSを活用している企業がほとんどであり、CM以外の手段で“いかに知ってもらえるか”が重視されていることがわかる。ユニークなCMや企業のアカウントを見つけたらぜひ検索をかけてみてはいかがだろうか。きっとより面白いコンテンツに出会えるはずだ。

(文=馬場翔大)

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