ガチャピン、YouTuber界の勢力図を塗り替える“黒船”となるか? ネット向けコンテンツに期待
もう一つ重要なのが、子ども向け番組としての需要だろう。現在、子ども向け番組は減少しており、『ポンキッキーズ』も地上波からBSに移ったことで、その役目はほぼ終わっていたように思う。そこで子どもたちは何を見ているのかと言えば、親のスマホやタブレットなどで『しまじろうチャンネル』や『セサミストリート日本公式チャンネル』などである。子ども向け番組はネットで見る時代にほぼ移行しつつあり、『ガチャピンちゃんねる【公式】』は待望の番組といえるだろう。ガチャピンがYouTuberになったことは、テレビというメディアの役割を考える上でも、興味深い事象といえそうだ。
また、YouTuber界にとっても、これほどの大物の参戦は大きな出来事である。おそらく、YouTuber界の勢力図さえ変えるほどの影響力を持つはずであり、黒船の来襲といっても良い。現在、着ぐるみキャラクターの人気YouTuberのチャンネル登録者数は、「カワウソちぃたん☆」が14万人、「ねば~る君」が12万人で、まだまだ席に空きがあるジャンルである。ガチャピンは芸歴とネームバリューがあるだけに、様々なコラボも期待でき、その成功次第では後に続く有名キャラが増えることも予想される。今は影を潜めているムックも、いずれは登場してくるはずだ。
(文=本 手)