SHARP、動画機能に注力したフラグシップスマホ「AQUOS R2」&SIMフリースマホ「AQUOS sense plus」を発表

 SHARPが5月8日、都内で会見を開き、同社のフラグシップモデルとなる「AQUOS R2」とSIMロックフリースマートフォンの「AQUOS sense plus」を発表した。本記事では特にフラグシップモデルである「AQUOS R2」について細かく解説していく。

AQUOS R2のカメラ性能

 AQUOS R2は去年、主要キャリアで販売されたAQUOS Rの後継機種にあたり、2018年夏モデルとして登場する予定だ。同機種は世界で初めて「動画用」と「静止画用」の2つのカメラ(AQUOS twin camera)を搭載し、動画と静止画を同時に撮影できるスマートフォンである。

 画角135度 19mmの動画用カメラ「ドラマティックワイドカメラ」と約2,260万画素の静止画用カメラのデュアルカメラ構成だ。「動画用」「静止画用」と便宜上は区別されているが、「ドラマティックワイドカメラ」を使って静止画撮影することや、通常の2,260万画素の標準カメラを動画撮影として切り替えて使うことが可能だ。「ドラマティックワイドカメラ」で動画撮影した場合 1080p 60fpsで撮影することはできないが、標準カメラで動画撮影を行った場合は1080p 60fpsによる撮影が可能となっている。


 また、AIによるアプローチが「AQUOS R2」にはかけられている。被写体が動いてもピントがあった迫力ある映像と、鮮明で美しい写真が撮影中にAIが構図と被写体を分析してくれたり、子どもやペットがふとした瞬間にカメラ目線になった瞬間などをAIが判別し、自動撮影する機能も搭載した。

SHARP AQUOS R2 AIカメラによる自動撮影

 また、9種類の物体(人・料理・夕焼け・ホワイトボード・犬・猫など)を判別し、撮影シーンを自動切り替えしてくれる。

 さらに、動画撮影中に自動撮影した静止画をプリインストールしているギャラリーアプリからストーリー再生が可能で、どの瞬間に静止画を撮影したのかを視覚的に確認できる。AIが自動撮影した決定的な静止画の瞬間の前後数秒をショートムービーとして切り出し、SNSに共有することも可能だ。

 今回、SHARPが動画撮影に力を入れた理由として、動画コミュニケーションの高まりが挙げられている。毎日、週1回、月1回以上動画撮影を行うユーザーは全体の49%と約半分でその6割がSNSにアップロードしているとSHARPが調査した結果明らかとなったからだ。

AQUOS R2のディスプレイ性能

 「AQUOS R2」はトレンドの有機ELは搭載せず、同社のIGZO液晶を搭載した。「AQUOS R2」は6.0インチの3,040×1,440ドットのワイドディスプレイを採用している。AQUOS Rと比べて画面サイズは13%、解像度は18%向上した。ディスプレイを自由に変形できる「Free form IGZO Display」を採用したことでAQUOS Rと同じ横幅で6インチの大画面ディスプレイを実現。本機種では100HzのなめらかハイスピードIGZOに対応した。

SHARP AQUOS R2の100HZ駆動ディスプレイ

 AQUOS Rは120Hzと、数値的には「AQUOS R2」よりも高いが、今回搭載されたIGZOディスプレイはディスプレイを書き込む描写速度を従来よりも25%向上させたことで、100Hzでも120Hzと変わらぬなめらかさを実現した。これによりアプリ動作の高速化、省エネなど高度なチューニングを可能にしたという。

 そのほか、水濡れでもタッチ操作できる低ノイズディスプレイやのぞみ防止ブロック機能、HDR(スマートコントラクト・エッジエンハンスメント)をサポートしている。特にのぞき防止ブロック機能はAQUOS Rでは非搭載だったが、見事復活を果たした。

世界初のDOLBY VISION・ATMOSの両対応

 「AQUOS R2」は世界初のドルビー・アトモスとドルビー・ビジョンの2つに対応したスマートフォンとなる。ドルビー・アトモスはオブジェクトオーディオによる高さ、奥行きなど立体的な音響をヘッドホンを通じて臨場感のある体験が可能になった。ドルビー・ビジョンは明暗差をはっきりさせ、映像をより一層美しくするHDRや映像方式の一つである。ドルビー・ビジョンがスマートフォンに搭載されるのは世界初だ。また、次世代オーディオコーデックのDolby AC-4に対応した。さらにHDR10、VP9などのHDRやコンテンツの再生にも対応している。ドルビー・ビジョンはU-NEXT、ひかりTV、COCORO VIDEOで配信が行われる。

AQUOS R2の基本スペックは?

 Qualcomm Snapdragon 845を搭載、RAM容量は4GB、内蔵ストレージは64GBだ。AQUOS Rよりも進化した放熱設計となる。フロントにはホームボタン、イヤホンジャックとUSB Type-Cによるインターフェースを備えている。

 ナビゲーションバーは非表示にすることが可能で、その際はホームボタンを使って戻り、ホーム、アプリ履歴を操作することになる。Android 8.0を搭載し、OSバージョンアップは2年間保証。そして朝の天気予報、電車の遅延情報を学習し、朝の忙しい時間帯に情報を表示するEMOPA 8.0がインストールされた。帰宅時も勤務先を出た場合にAIによる判断で遅延情報を表示することも可能だ。なお、スピーカーはモノラルとなる。

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