『さよならノワール』恒松祐里が母親役で見せた新境地 橋本則行との親子芝居が胸を打つ

フジテレビ系ドラマ『さよならノワール』第6話では、西池袋署・犯罪被害者支援室の夏海(小池栄子)と絵梨子(北香那)が、交通事故に遭った6歳の少年・将斗(橋本則行)と、その母・あかり(恒松祐里)の支援にあたる。
スーパーの駐車場で、あかりと手をつないで歩いていた将斗は、仕事の電話がかかってきた母が一瞬手を離した隙に車にはねられる。運転していたのは人気グループ・CKOの水沢(唐木俊輔)。事故の衝撃で脳にダメージを負った将斗は意識が戻らず、あかりは病室で眠る息子を前に自分を責め続けていた。

さらにあかりを追い詰めたのが、ネット上の誹謗中傷だ。水沢からの謝罪を拒否したことをきっかけに批判が広がり、顔写真や個人情報までさらされる。疲労から倒れたあかりを夏海と絵梨子が自宅へ送り届けると、家の前には大量のゴミが散乱。そこへ児童相談所の職員まで現れ、「将斗を虐待しているのではないか」という通報があったと告げる。
離婚後、仕事と子育てに追われ、まともな食事を作ることも、一緒に遊ぶことも十分にできなかった。そんな日々を振り返り、あかりが「私、虐待してたのかも」とつぶやくのも無理はない。翌日には児童相談所の職員に「将斗を虐待していました」と自ら告白するが、続けて漏らしたのは「もうしんどいから楽になりたい」という言葉だった。将斗を愛していないから手放したいのではない。母親として正しくいなければならないと踏ん張り続け、その力がもう残っていなかったのだろう。

あかりを演じる恒松は、2005年に『瑠璃の島』で子役としてデビュー。NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』やNetflixシリーズ『全裸監督 season2』、映画『きさらぎ駅』など、多くの作品に出演してきた。今回は、息子を思うほど自分を責め、母親としての自信を失っていくあかりを、力の抜けた声や虚ろな表情で表現。感情を大きく爆発させるよりも、少しずつ気力を失っていく変化に、積み重なった疲労と孤独が表れていた。




















