岩瀬洋志が表現の幅を拡大 『北くん』『ドリステ』から『山口くんはワルくない』で新境地へ

2025年あたりから、岩瀬洋志の新境地を目にする機会が増えたように感じる。
例えば、2025年7月期のドラマ『北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。』(カンテレ・フジテレビ系)。同作で岩瀬は人生の岐路に立つ3人の登場人物の価値観をすべて受け入れてくれる北くんという美青年を好演。その名を一気に知らしめた印象だ。
さらに、2026年1月期のドラマ『DREAM STAGE』(TBS系)では、トップボーイズグループ・TORINNERのセンターであり、主人公側メンバーの兄でもあるリョウ役を熱演。クールなカリスマ性をまといながらも、弟を気遣う繊細さやスターとしての孤独をにじませる演技は、これまでの“王子様”的なイメージとは異なる新たな一面を感じさせた。
そして、今回、岩瀬の新境地を見られる作品として、その最たる例となるのが映画『山口くんはワルくない』だ。

同映画は恋に夢見る平凡な女子高生・皐(髙橋ひかる)と、転校生のコワモテ関西弁男子・山口くん(高橋恭平)が織りなす恋の行方を描く物語。ここで、岩瀬が演じているのは、山口くんを目の敵にするクラスメイトのイケメン男子・石崎である。
この石崎というキャラクター、てっきり皐のことが好きで山口の恋のライバルなのかと思いきや、実は山口くんに対して特別な感情を抱いており、「皐を好き」どころか、皐月にとっては恋のライバルという役どころ。

それなのにもかかわらず、山口のことを目の敵にしているのは、いわば小学生の男子が好きな女の子にいじわるをしてしまうというような構図に近しいものがあるという役どころだ。
そこでのちょっとミステリアスな表情、山口くんを見つめる少し刹那げな表情……は麗しい。しかし、それだけでは止まらないのが、この作品での岩瀬。表情を歪ませ、コミカルに対峙してみるなどする姿は、今までの完璧で非の打ち所がないという役とはまた違った魅力が満載だと感じている。
山口くんや皐のピュアさゆえに引き立つ石崎の複雑さ。一筋縄ではいかない気持ちは、見ている人から「石崎、気になるな……」という気持ちを掻き立てる存在だ。

もちろん岩瀬といえば、その圧倒的なビジュアルと目力で視聴者を魅了してきた印象。
ただ映画『山口くんはワルくない』は、彼の潜在的な魅力はもちろん、表現の引き出しをさらに広げる作品となりそうだ、と感じている。
将来、岩瀬が今以上に多彩な役をやることになった際、きっと本作で見せたシリアスさ、コミカルさ、人間臭さなどを、経験値の引き出しから引っ張り出してくるのではないかと。
また、舞台挨拶などの映像を見てみると、高橋恭平と髙橋ひかるに囲まれている時の岩瀬は良い意味で弟感が強く、ちょっとボケてみたりして、2人からのツッコミを待つような振る舞いもいい。きっと撮影中の空気感もよかったのだろうと察してしまう。

このように映画『山口くんはワルくない』が岩瀬にとって、ターニングポイントの1つとなることは間違いないはず。2026年はすでにドラマ『DREAM STAGE』や『クロエマ』(Prime Video)に参加したほか、8月には映画『劇場版TOKYO MER〜走る緊急救命室〜CAPITAL CRISIS』も控えている。今後、岩瀬が何を感じ、どのようなアウトプットをしていくのか、今から楽しみだ。
■公開情報
『山口くんはワルくない』
全国公開中
出演:高橋恭平、髙橋ひかる、岩瀬洋志、上坂樹里、上原あまね、森日菜美、丈太郎、大塚萌香、今堀奏、永岡蓮王(AmBitious)、山口森広、春海四方、ふせえり
原作:斉木優『山口くんはワルくない』(講談社『別冊フレンド』連載)
監督:守屋健太郎
音楽:遠藤浩二
主題歌:「ビーマイベイベー」なにわ男子(ストームレーベルズ)
配給:アスミック・エース
©2026『山口くんはワルくない』製作委員会 ©斉木 優
公式サイト:https://yamaguchikun.asmik-ace.co.jp
公式X(旧Twitter):@yamaguchikun_mv
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