上戸彩はなぜ愛され続ける? 『金八先生』から『SAKAMOTO DAYS』まで唯一無二の存在に

上戸彩はなぜ愛され続けるのか?

 上戸彩の魅力が再認識されている。鈴木祐斗による大ヒット漫画『SAKAMOTO DAYS』(集英社『週刊少年ジャンプ』連載中)が福田雄一監督により実写化され、同名のアクションコメディ映画として全国公開された。本作で、目黒蓮演じる主人公・坂本太郎が愛してやまない妻・葵役を演じているのが、上戸彩だ。

 孤高の殺し屋だった坂本を大きな愛で包み、叱咤激励しながらも、太陽のように明るく笑顔で彼を照らす葵。史上最強といわれた坂本が殺し屋を引退するほど一目惚れし、結婚。妻と娘の花(吉本実由)を何よりも大事にしながら、葵との約束である「ノーキル」を貫き、いまもなお挑んでくるほかの殺し屋たちと戦い、家庭と坂本商店で面倒を見ている朝倉シン(高橋文哉)や陸少糖(ルーシャオタン/横田真悠)たちとの温かい日常を守っている。

『SAKAMOTO DAYS』©︎鈴木祐斗/集英社 ©︎2026 映画「SAKAMOTO DAYS」製作委員会

 葵は、坂本の人生を一変させるほどの人物だからこそ、実写化となってはなおのこと、ただかわいいだけでは成り立たない。彼が一目で恋に落ちるほどの吸引力を持ち、家庭を持ちながらもどこか初々しさを感じさせ、しかし坂本のもとに度々訪れる殺し屋たちにもひるまない度胸のある“肝っ玉母ちゃん”としての器がなければならない。となると、現実に第一線で活動し続けている表現力があり、育児に励む母として家庭を持ちながらも、ずっとキュートさを持ち続けている人物といえば、上戸彩しかいない。原作と実写化で年齢設定に違いはあれど、彼女だからこそ説得力のある葵が、スクリーンの中で躍動しているのだ。

 そんな上戸彩を形作ってきたのはどんな作品なのか? 主な出演作をドラマを中心に振り返ってみたい。1985年9月14日、東京都生まれ。1997年、「第7回全日本国民的美少女コンテスト」審査員特別賞を受賞して、芸能界へ。1999年、アイドルグループ「Z-1」のメンバーとして活動を開始。2000年、ドラマ『涙をふいて』(フジテレビ系)で俳優デビューを果たす。2002年にはソロアーティストとしてもデビューしている。

 俳優としての活動初期において、1度目のターニングポイントとなったのは、2001年の『3年B組金八先生』第6シリーズ(TBS系)で演じた、性同一性障害で苦悩する生徒・鶴本直役といえる。ジェンダーにまつわる作品が多数登場している令和の現在と違い、当時はまだ性同一性障害についてもあまり知られていない頃。16歳で難しい役を担い、大きな反響を呼んだ。以降、『絶対零度 ~未解決事件特命捜査~』シリーズ(2010年、2011年、2018年/フジテレビ系)などの主演作や話題作への出演が続くなか、2012年に結婚している。

 そんななか俳優としての2度目のターニングポイントといえるのは、2013年と2014年。『半沢直樹』シリーズ(2013年、2020年/TBS系)で、堺雅人演じる主人公・半沢直樹の妻・花役を務める。池井戸潤原作のドラマとして痛快なストーリーがメガヒットし、半沢直樹の「やられたらやり返す、倍返しだ!」という決め台詞も流行したことは記憶に新しい。社会で闘う夫を鼓舞する妻役は、新鮮かつ強い印象を残すこととなった。

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