森七菜のブレイク前夜を思わせる早瀬憩の存在感 『サバ缶、宇宙へ行く』でさらなる飛躍へ

素朴な愛らしさと澄んだ瞳が特徴的な早瀬は、純度の高い青春作品であればあるほど芝居が自然と空気に馴染んでいくイメージがある。今泉力哉監督がメガホンを取ったドラマ『からかい上手の高木さん』(2024年/TBS系)で演じた北条が、思いを寄せる同級生と歩く帰り道で見せた等身大の素顔に始まり、オーディションによって主演に抜擢された映画『違国日記』(2024年)の田汲朝役は、彼女の心に沸き立つ感情や率直な疑問がありのまま表情に映し出されていた。

2025年に早瀬が出演した映画『か「」く「」し「」ご「」と「』と『この夏の星を見る』は、両作ともに高校生たちの複雑な色合いをした関係性が巻き起こす淡い青春模様が眩しい作品だ。前者では突然、学校に来なくなった内気な少女・宮里望愛こと“エル”の健気な姿を繊細な演技でなぞり、後者では長崎の五島列島からスターキャッチコンテストに参加する円華(中野有紗)の親友・小春が抱える後悔と不安をその身に宿した。どちらのキャラクターも作品を通して細やかな心情の揺れ動きがあり、他者との関係性がグラデーションのように変化していく。自然と浮かび上がる不安やふとした瞬間の安堵、心を通わせたい相手との距離感など、カタチのない思いをセリフなしで表現しなければならないシーンも多かったが、早瀬は表情の機微やちょっとした会話の間で彼らの気持ちを代弁していた。

『サバ缶』以降も、映画『モブ子の恋』や『私はあなたを知らない』など、注目の公開作が控えている早瀬。青春作品を原点にどんどん活躍の場を広げていく彼女の姿を観ていると、アニメーション映画『天気の子』でヒロイン・陽菜の声優に抜擢され、天真爛漫な演技で多くのファンを魅了した森七菜の飛躍を思い出す。愛嬌のある芝居はそのままに、現在は演じる役柄の幅を広げて、既存のイメージを更新し続けている彼女のように、早瀬が大きく羽ばたいていく姿が早くも楽しみだ。
■放送情報
『サバ缶、宇宙へ行く』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:北村匠海、出口夏希、黒崎煌代、八嶋智人、三宅弘城、村川絵梨、佐戸井けん太、熊切あさ美、吉本実由、ソニン、迫田孝也、鈴木浩介、荒川良々、神木隆之介、井上芳雄(語り)ほか
原案:『さばの缶づめ、宇宙へいく』(小坂康之、林公代/イースト・プレス)
脚本:徳永友一
音楽:眞鍋昭大
主題歌:Vaundy『イデアが溢れて眠れない』(SDR/Sony Music Entertainment)
演出:鈴木雅之、西岡和宏、髙橋洋人
プロデュース:石井浩二
プロデューサー:野田悠介、中沢晋
制作協力:オフィスクレッシェンド
制作著作:フジテレビジョン
©︎フジテレビ
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