興収で読む北米映画トレンド
『スーパーマリオギャラクシー』『8番出口』 日本発ゲームIPが北米映画市場で存在感

4月10日~12日の北米週末ランキングは、日本発ゲームIPが思わぬ存在感を発揮した。大ヒット中の『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』が前週に続きNo.1を獲得したことに加え、二宮和也主演・川村元気監督の日本映画『8番出口』(2025年)が、第“8”位にランクインしたのだ。
『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は、週末3日間で興行収入6900万ドル、前週比はマイナス47.6%と、超大作アニメーション映画としてはきわめて好調な推移だ。北米興収は3億811万ドルで、2026年のハリウッド映画では初の3億ドル突破となった。

北米市場では、ディズニー&ピクサー映画『私がビーバーになる時』を除いてライバル不在。しかも『私がビーバーになる時』は公開6週目とあって、本作がファミリー層を集めて市場の活況を支えた。興行としての勢いは、前作『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023年)と比較すると13%低いが、この差がどう出るか。
海外88市場を含む世界興収は6億2876万ドルで、こちらも2026年のハリウッド映画では初の6億ドル超え。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を抜き、わずか12日間で「今年イチ」の座を手にした。ゲーム原作映画としては前作と『マインクラフト/ザ・ムービー』(2025年)に次ぐ歴代3位となっている。
ブロックバスター映画として世界の興行を牽引する『マリオ』と好対照をなしたのが、日本映画『8番出口』だ。NEON配給により北米495館で上映され、週末興収は140万ドル。1館平均2600ドルと数字の水準は高く、とりわけニューヨークやボストン、ロサンゼルスなど都市部での成績が高かった。

Rotten Tomatoesでは批評家スコア95%・観客スコア83%を獲得。ホラージャンルは賛否が分かれやすいなか、これは明確に「高評価」と言えるスコアで、ミニマルかつ不条理な作風が北米でも深く刺さったとみられる。
世界屈指の人気IPとして長年の歴史をもつ『マリオ』に対し、『8番出口』は日本発のインディホラーゲームを映画化した非英語作品。日本のアニメーション映画が北米市場で人気をつかんでいることはいまや周知の事実だが、日本発ゲームの映画化にも新たな可能性があるかもしれない。





















