山﨑賢人はなぜ実写化を成功させるのか 『ゴールデンカムイ』における“安定感”

スクリーンに映し出される山﨑賢人は、誰よりも安定していた。フィクショナルな世界観を持つマンガの実写化作品が、決してたんなるコスチュームプレイにならないのは、中心に立つのがこの俳優だからだろう。『キングダム』シリーズ然り、最新作が公開された『ゴールデンカムイ』シリーズ然りだ。
2024年にはじまった『ゴールデンカムイ』シリーズの最新作『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』が世に放たれたいま、そう改めて強く思う。マンガの実写化作品の登場が相次ぐ映画市場において、いま再び私たちは俳優・山﨑賢人の存在の大きさに触れているところなのである。
このページにたどり着いた方に説明するのも野暮だが、念のため触れておこう。『ゴールデンカムイ』とは、明治末期の北海道を舞台に、アイヌの金塊をめぐる争奪戦を描くものだ。今回の『網走監獄襲撃編』では、金塊の秘密を知る“のっぺら坊”の存在に迫るべく、彼が収監されている「網走監獄」に主人公・杉元佐一(山﨑賢人)たちが挑むのである。
冒頭で述べたとおり、スクリーンに映し出される主演の山﨑は、誰よりも安定している。『ゴールデンカムイ』の映画はこれが2作目だが、この2作の間には全9話で構成された配信ドラマ『ゴールデンカムイ ―北海道刺青囚人争奪編―』(2024年/WOWOW)があった。2019年にはじまった『キングダム』シリーズと比べれば、作品と付き合っている期間は短いかもしれない。しかしこの数年のうちに、非常に深くて濃い関係性を作品と築いてきたわけだ。それは当然ながら、演じる役の“強度”に反映されることになる。

人気マンガの実写化には否定的な声がつきもので、なぜか主演俳優が槍玉に挙げられる。この『ゴールデンカムイ』も例外ではなかった(『キングダム』も然り)。けれども作品が封切られるやいなや、ネガティブな意見はひっくり返った。そしていまや、杉元佐一を山﨑が演じることに疑いを持つ者など、ほとんどいないだろう。





















