『リブート』吹石一恵の起用は不可欠だった 日曜劇場が“ホーム”となった背景

吹石一恵が、日曜劇場『リブート』(TBS系)第6話にゲスト出演し話題を呼んでいる。同じ日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)以来、これが2年ぶりのドラマ出演だ。
吹石が演じたのは、合六(北村有起哉)の妻・陽菜子。裏社会のトップである夫の仕事に関しては何も知らされていない、小5の長女と小3の長男を愛する家族思いの専業主婦だ。これまでも合六が社内で一香(戸田恵梨香)らと電話で会話をしながら、穏やかな立ち振る舞いで社員たちに表向きの「ゴーシックスコーポレーション」を偽る姿が映し出されてきた。それは家庭でも同じ。冬橋(永瀬廉)を相手に、儀堂(鈴木亮平)のことを話しながら、合六は家族への豪勢なピザを焼きながら部下の冬橋に敬語で会話している。

そんな合六に、「ねえねえ、この間いただいたブルゴーニュ開けちゃう?」と話す陽菜子。そこにあるのは、なんの変哲もない幸せな家庭像だ。しかし、儀堂からの着信が合六家の幸せな団欒を“冷えっ冷え”にしていく。
ここから合六と陽菜子は儀堂を家に迎え入れ、結果的に儀堂を動けなくする。その決め手となるのが、陽菜子が部屋に運んできたピザとシャンパンだ。床に倒れ込む儀堂に、合六は、「妻はね、私がどんな仕事に手を出してるのか知りません。ですが、長年苦楽を共にしてきたので、とても機転が利く。こういう時に何をすればいいか、前もって教えています」と告げ、儀堂にグラスを見せる。

意識を失った儀堂。リビングに降りてきた合六に、陽菜子は「大丈夫だった? 家庭には持ち込まないで」と注意しながらも、合六の横顔を見つめた後、手に優しく触れる。一見すると冷酷な夫婦に見えるが、あくまで陽菜子は夫を愛し、そのことを受け入れている。陽菜子=吹石の眼差しが彼女の心情をありありと映し出していた。公式リリースの吹石とプロデューサー・東仲恵吾のコメントを読むに、陽菜子の登場は第6話のみの可能性が高そうだが(※1)、この陽菜子の存在によって、早瀬陸と夏海(山口紗弥加)、そして第6話で亡くなる儀堂と麻友(黒木メイサ)の夫婦の関係性が際立って見えてくる、そのような役割も担っているようにも思える。
1997年にヒロイン藤崎詩織役を演じた映画『ときめきメモリアル』で俳優としてのスタートを切った吹石は、ホラー、コメディ、特撮といった幅広いジャンルの作品に出演。大河ドラマ『新選組!』(2004年/NHK総合)では、沖田総司(藤原竜也)に恋をしながら、自身が女性であることを隠す八木ひでという切ない役を好演。『華麗なる一族』(2007年/TBS系)、『山田太郎ものがたり』(2007年/TBS系)、映画『ALWAYS 続・三丁目の夕日』(2007年)、『ROOKIES』(2008年/TBS系)といった人気作に立て続けに出演していた。
『アンチヒーロー』吹石一恵が託した司法の信頼と誇り 絶体絶命の明墨は活路を見出せるか
『アンチヒーロー』(TBS系)第9話では、急転直下、明墨(長谷川博己)に最大の危機が訪れた(以下、第9話のネタバレを含むためご注…結婚・出産を経て活動を抑えていた吹石は、2024年の『アンチヒーロー』で9年ぶりに俳優としての活動を復帰。墓石に刻まれた“文字のみ”に始まり、“写真のみ”のサプライズ出演から、第9話で検察・警察の組織的な隠蔽に孤軍奮闘する桃瀬礼子を演じた。回想シーンのモノローグと検事として芯の通った姿は、『アンチヒーロー』の核となる人物でありメッセージでもあった。『アンチヒーロー』への出演は、日曜劇場『とんび』(2013年/TBS系)での「憎まれ口を叩かれながらも強い意思を持って立ち向かっていく」芝居がきっかけにあったという(※2)。『とんび』から『アンチヒーロー』、そして『リブート』へ。まさに日曜劇場は吹石にとってのホームとなっている。
それぞれ作品は違っていても、強く、優しく、愛に満ちた役柄は不思議と共通している。日曜劇場だけでなく、また違ったドラマや映画でも吹石の姿が見たいと思うのは筆者だけではないだろう。
参照
※1. https://realsound.jp/movie/2026/02/post-2311523.html
※2. https://realsound.jp/movie/2024/05/post-1655702.html
妻殺しの濡れ衣で逮捕されたパティシエの早瀬陸は、悪徳刑事・儀堂歩に追い詰められ、真犯人を見つけ出すため、家族と過去を捨てて儀堂の顔に変わり“リブート”を決意する。
■放送情報
日曜劇場『リブート』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:鈴木亮平、戸田恵梨香、永瀬廉(King & Prince)、蒔田彩珠、中川大輔、藤澤涼架、与田祐希、上野鈴華、藤田ハル、矢崎滉、野呂佳代、塚地武雅(ドランクドラゴン)、津田篤宏(ダイアン)、伊藤英明、山口紗弥加、池田鉄洋、酒向芳、黒木メイサ、原田美枝子、北村有起哉ほか
脚本:黒岩勉
音楽:大間々昂、木村秀彬
主題歌:Mr.Children「Again」(TOY'S FACTORY)
プロデュース:東仲恵吾
協力プロデュース:國府美和
演出:坪井敏雄、田中健太、元井桃
製作著作:TBS
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/REBOOT_tbs/
公式X(旧Twitter):@reboot_tbs
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