『ばけばけ』を神秘的に見せる島根の舞台 『ゲゲゲの女房』『VIVANT』でも重要なロケ地に

『ばけばけ』を神秘的に見せる島根の舞台

 また、島根県がロケ地になったドラマといえば、放送当時に熱狂的なムーブメントを巻き起こし、今夏には続編の放送が決定している日曜劇場『VIVANT』(2023年/TBS系)の名前を挙げないわけにはいかない。

 壮大なスケールで描かれる本作では、2カ月半にわたってモンゴルロケが敢行されるなど、地上波の連続ドラマでは滅多に観られない、本物の砂漠を歩く登場人物たちの姿が映し出される。しかし、そんな異国の雄大な景色がたびたび登場する本編のなかでも、主人公・乃木憂助(堺雅人)の父親でもある卓(林遣都)が幼少期を過ごした可部屋集成舘/櫻井家住宅・庭園や、卓と明美(高梨臨)が結婚式を挙げた出雲大社は、重厚なドラマに負けず劣らずの荘厳な雰囲気を醸し出していた。

 本作の監督を務める福澤克雄は、2004年に放送された日曜劇場『砂の器』(TBS系)でも島根県でロケを敢行しており、何かとこの土地に縁が深い。本作のロケ地にもなった島根県庁前で行われたインタビューで、福澤は「世界に向けて投げかけたいドラマにしたいと思っている。そのためには島根の映像が必要だった」と述べている(※)ように、神秘的な自然の風景と神社仏閣などの歴史的な建造物が多く残っている島根県は、『VIVANT』の世界を確固たるものにするうえで欠かせない役割を果たしていた。

 また、島根県では、テレビドラマのロケ地となったスポットの情報などを発信し、観光客の誘致に繋げる「ロケツーリズム」の推進事業にも取り組んでいる。『VIVANT』放送当時は、本編に登場するモンゴルの砂漠にあやかり、鳥取砂丘を大々的に宣伝するなど、積極的にPR活動を行っているのが印象的だった。

 トキとヘブンの出会いを筆頭に、さまざまな思い出が残る島根。しかし、2人は松江で夫婦として1年を過ごしたあと、この土地を離れて熊本へと移住する。松江を離れた理由のひとつが、山陰地方特有の寒さとも言われており、寒がりのヘブンにとって松江の冬はそれほどまでに耐え難いものだったのだ。見慣れた松江での日々はもうわずか。今のうちに、島根県の風景を目に焼きつけておきたい。

参照
※ https://youtu.be/C_RY9IofM6c?si=wh12BiL6QqhTJsFW

■放送情報
2025年度後期 NHK連続テレビ小説『ばけばけ』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00~8:15放送/毎週月曜~金曜12:45~13:00再放送
NHK BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜8:15~9:30再放送
NHK BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30~7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:髙石あかり、トミー・バストウ、吉沢亮、岡部たかし、池脇千鶴、小日向文世、寛一郎、円井わん、さとうほなみ、佐野史郎、北川景子、シャーロット・ケイト・フォックス
作:ふじきみつ彦
音楽:牛尾憲輔
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
制作統括:橋爪國臣
プロデューサー:田島彰洋、鈴木航、田中陽児、川野秀昭
演出:村橋直樹、泉並敬眞、松岡一史
写真提供=NHK

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